ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

トゥック家について

2006年04月08日 | 指輪物語&トールキン
ホビット一族のひみつを読んでるんですが、面白いですねー。本の感想はまた読み終わったら書きますが、読んでいてちょっと気になったことが。
この本、主にホビットの名前やホビット庄の地名などの語源を挙げています。古英語やケルト語などなどのこの言葉から来ているのではないだろうかと。
もちろんトールキンが考えた名前なのですが、言語学者のトールキンがそれらの言葉から連想しつつ固有名詞を考えたというのは充分にあり得るでしょう。
この中でトゥックの語源?を観ていたのですが、「向こう見ずな」という意味の言葉から来ているのではということが書いてありました。
その語源らしき単語と派生する単語が並べられているのを見たら、「トールキン」と意味も言葉もよく似てるなあと思いました。この本では触れていませんでしたが。「或る伝記」によれば、トールキンという言葉にも「向こう見ずな」というような意味があるらしいです。ドイツ語だったかな?
それを読んでいて、どうもトールキンがホビットの中でトゥック家を最も重要な家系としているような気がしていたので、なるほどと思ってしまいました。
でも、それにしてはトゥック家のホビットは主人公ではないんですよね。ビルボもフロドもバギンズで。ビルボは母親がトゥックですが、フロドに至ってはトゥックの血も引いているとは言え、母親はブランディバック家ですし。
と考えていて思い出しました。トールキンはビルボの母方の家系であるトゥック家を、自分の母方の家系であるサフィールド家と重ね合わせているようだという話があったなあと。
幼くして父親を亡くしたトールキンにとっては、母方のサフィールド家の方が馴染みがあったこと、そしてトールキン家はドイツから来たと言われているのに対し、サフィールド家は中部イングランドから出た生粋のイングランドの家系だという点で、トールキンは自分はトールキン家よりも母方の血を引いている、と思っていたらしいです。
とすると、トゥックの語源がトールキンと似ているというのは偶然なのかな?
まあとにかく、トールキンがトゥック家を重要視していながらもなぜか主人公ではない、というのも説明はつきますね。
とすると、主人公でないながらもトゥック家の御曹司(?)であるピピンはどういうつもりで出してきたのかなあと。
HoMEのThe Histoy of the Lord of the Ringsによると、主人公フロドと同行するホビットの名前やキャラクターは何度も変更されていたようですが(なーんて偉そうに書いてますが、私は読んでません(汗)全てふむ道、小道、数多くさんで要約してくださっているのを読んだだけでございます(汗))、トゥック家のホビットも当初から出ていたものの、キャラクターは色々と変遷したようです。
ちなみにペレグリンという名前は、これもHoMEによるとストライダーの前身トロッターが更にホビットだった時代に使われたペレグリン・ボフィンという名前が使い回されて?いるのだそうです。
馳夫さんの名前のお下がり?と思うと重要視されているような・・・
いや、どうもピピンがメリーよりも明らかにトールキンに贔屓されてるなーというのが前から気になっていたので。トゥックが特別だからかなあと思ってたんですよね。そのあたりはまだなんともわかりませんが。
そういえば、ブランディバック家は「ホビット」には出てこなくて、「指輪物語」で初めて登場していますが、単にフロドの母方の実家ということで登場したんでしょうか? バギンズ家とトゥック家の縁組が二組もあってはおかしいからかな?
ブランディバック家はトゥック家と似たような雰囲気がありますよね。「ホビット一族のひみつ」では、ブランディバック家の始祖沼地のブッカとトゥック家の始祖(トールキンによる記述はなし)が兄弟だった可能性もある、と書いてありました。
でも、フロドの母方の実家ということになったからか、ブランディバック家の土地バック郷やブランディ館の記述は物語に登場しますが、トゥック郷もトゥック郷の大スミアルも出てこないんですよね。これは話の都合上たまたまなのかなあと思いますが。
それにしても、はっきりは出てこないけれど、なんだか背景で存在感がある(笑)トゥック家って面白い存在だなあと思います。
コメント (2)
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