ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(ネタバレ)

2005年02月21日 | 読書
昨日ようやくハリポタ5巻読み終わりました。読む気がある人で今更読んでいない人もいないと思いますが(汗)一応ネタバレしてますので警告しておきます。
今回、最初から色々といつものパターンを崩しているところがあって、いつもならダーズリー家~学校に着くまで、あたりはたるいのですが、かなり読みやすかったです。
今回の印象は「ハリーがようやく主人公らしくなった」。
以前から「ハリーが成長していない」というのがよく批判されていましたが、5巻にしてようやく、周囲の大人たちの思いやりに気付かず、自分の自惚れから挫折を経験し、そして成長を遂げる、という「王道の主人公路線」(?)になったなあという感じです。7巻中5巻目でこれって遅くない?という気もしますが(汗)作者としては計算の上なんでしょうね。
私自身、特に1作目、2作目で、「大人が子供に都合よい大人になっている」ような気がしてどうも好きになれないでいたのですが、5巻に出てくる大人たちはそういう大人ではありませんでした。
ハリーは周囲の大人たちが彼のためを思ってやっていることが我慢できず、今まで無謀な行動が全て良い結果になっていたことに自惚れたための行動で、友達を傷つけ、大切な人を亡くします。今までのハリーに都合の良い展開は全てここまで来る為の伏線だったのかな、と思えました。長い伏線だなーと思いますが・・・(汗)
ただ、ハリーがそうやって主人公らしくなったことで話が面白くなったかというと、それは微妙なんですが・・・(大汗)
やはり、子供向けの話だなあというのは否めませんし。かと言って、1巻2巻あたりが好きな子供が5巻のハリーに共感して感動するかどうかも疑問ですよね・・・。まあ、余計なお世話なのでしょうが(汗)作者としても別に万人に受ける物語を作るつもりではないでしょう。
ただ、最後の方の、ダンブルドアの言葉、そして「ほとんど首なしニック」とルーナ・ラブグッドとのハリーの会話にはちょっとほろっとさせられるものがありました。
ダンブルドアが言った、「年老いたことで若かった頃のことを忘れてしまうのは罪だ」という言葉は、作者の考え方なんでしょうね。「難しいよ、それ!」と思いましたが、大切な言葉として受け止めたいかなあと思いました。
そして、ニックとルーナとの「死」についての会話は良かったですね。特にルーナとの会話が。悲しみと怒りで一杯だったはずのハリーが、ルーナに「かわいそうだ」という気持ちを呼び覚まされたこと。ルーナが「二度と会えないわけではない」と信じているということ。
思えば、4巻の最後、ディゴリーが死んだ時から、この物語の底辺に「死」という新しいテーマが流れ出していたのだなあと思いました。ハリーのニックやルーナとの会話、そして最後にキングスクロスで皆が待っていてくれたことで、ハリーの心が死の悲しみから癒されて行った様が、とても上手く描かれていたように思いました。今までにない読後感でしたね。
多分、この物語は、「ゲド戦記」が1冊で描いたことを7冊かけて描くつもりなんだなあという気がしました。
「ハリポタ」って、どうしても「ゲド戦記」の「影との戦い」を連想させます。魔法学校という設定、稲妻型の傷跡、そして敵(?)が主人公の影のような存在であること・・・(これはちょっとこじつけかな(汗))
4巻を読んだ時、「これは7冊全部読まないとこの作品の評価はできないかも・・・」と思ったのですが、どうやらそのようだな、という印象が強くなって来ています。
と言っても、相変わらず好きになれない点もありますね(汗)嫌な奴はとことんいやらしく描写するのは相変わらずですし・・・
そもそも、「ハリポタ」世界の魔法や魔法生物に魅力を感じられないので、あの世界に入り込むのは私には難しいですから・・・
それでも、キャラクターたちにも大分情が移ってきまして。今回はスネイプとフレッド&ジョージの活躍が嬉しかったです。スネイプの個人授業なんて羨ましすぎだハリー(笑)このあたりは映画になったらどこまで描いてくれますことやらですが・・・
あと、ルーピンが出て来て嬉しかった(笑)出番少なかったですが・・・
今回、「誰か重要な人物が死ぬ」というのは聞いていて、最初はダンブルドアだと思っていたのですが、さすがにまだダンブルドアが死んだら話が続きませんね(汗)
(でもダンブルドア7巻あたりで死にそうな気が。どうも「影との戦い」のイメージが強いようで(汗))
以前どこかで「あのキャラクターの出番がこんなに短いとは」なんて書いてあるのを読んで、これはシリウスかルーピンだな、とピンと来まして。
最初はルーピンの幸薄げな様子とやつれ方と落ち着き方に「もしやルーピンでは」と思ったのですが、読み進むうちにシリウスとハリーのイライラぶりに「シリウスだな・・・」と見当がつきました。あールーピンでなくて良かった・・・(おいおい(汗))
まあ、シリウス以外は皆命に別状も後遺症もなし、というのがまだまだ甘いなあ、と思いましたが、子供に負わせる重荷としてはこれで十分でしょうね。子供の読者にとっても。
あと、ハーマイオニーとロンに何の進展もなかったなあ(笑)ロンがあんなにお子様ではやむを得まいという感じですね。ハリーもフリーになっちゃったし(笑)ロン大丈夫か!?(笑)
いやー、小中学生の間で「ハーマイオニーが好きなのはハリー」という説があると知ってびっくりしたことがあるのですが、案外侮れない読みなのかも・・・。でも映画ではハーマイオニー&ロン、というのを2作目くらいからやってましたが・・・原作者がクレームつけてないってことはそれでいいのか?
などとどうでもいいことも考えつつ、果たして6巻を読む頃までに5巻の内容をどこまで覚えていられるか疑問な私でした・・・(マッドアイ・ムーディとかリータ・スキーターとかすっかり存在も忘れていた・・・)
コメント (2)
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SEE2作連続上映

2005年02月21日 | 指輪物語&トールキン
昨日はFotR TTTのSEE連続上映に行って来ました。
FotR、TTT単独の時はかなりガラガラだったのですが、昨日は満席ではなかったですが、そこそこ埋っていました。当日チケット買っている方も結構いらっしゃったようです。

さて、まずは大画面最後になるであろうFotR。
2週間前に見たばかりなのに、なぜかまたガンダルフの墜落で涙が・・・。ガンダルフ復活するのわかってるのになんで泣けるのか不明です。灰色のガンダルフとはやっぱりお別れだからでしょうか。でも「映画では白のガンダルフの方がカッコイイ」とか言ってるくせに・・・やっぱり謎。
サントラ条件反射の可能性もかなり高いんですが・・・(汗)
そして、ボロミアの死~ラストまでまただらだらと泣いてしまいました。やっばりFotRのボロミアはいいです。会議では悪人か?と思えるところも、その後見せる葛藤も・・・
カラズラスで指輪を拾って「不思議だな。こんな小さなものが・・・」と呟く場面、大画面では最後だぞ、としっかりと目に焼き付けて来ましたよ。
そして、追加シーンのアラゴルンにつめよる場面、指輪に囚われているようにも見えるけれど、実はあそこでもうアラゴルンを王として認めていたのでは、と思えました。こんなこと考えたの初めてなんですが。「影に隠れて生きていくつもりなのか」とか言うのを聞いて。
その言葉を素直に受け取れず、八つ当たり気味に「お前の故郷には絶対に指輪は近づけさせん」というアラゴルンもいいかなあと・・・
アラゴルンが迷う王なのは私はいいと思うんですよね。でも、ボロミアに誓った時点で迷わなくなっているのかと思ったのに・・・というのがちょっと残念でしたかね(笑)
アラゴルンと言えば、RotKまで観ると、ロリアンでの別れがやっぱりガラドリエルとの今生の別れだったんだなあと思って、ガラドリエルの「お別れです」という言葉にじーんとしたりしました。(ここは前からちょっと泣き所でしたが)
FotRと言えば、先日お会いした時にままよさんが「サムは荷物持たずに湖に入ったのに、サムのあの荷物はいつ舟に積んだのか」という話をされていたのですが(まああの鍋つき荷物背負って湖に入ってたら二度と浮かんで来なかったでしょうが・・・(笑))、今回の上映で、最初にフロドが舟に乗った時からサムの荷物は積まれていた事実を確認してくださいました!
フロド、サムの荷物勝手に持ってくつもりだったのか・・・確かに食料皆サムが持ってたもんなあ、料理するのに鍋もフライパンもいるし、なんて話を休憩中にしながら爆笑してました(笑)
いや、きっと何も考えずにただ舟出しちゃっただけなんですよね、きっと・・・(汗)

続いてTTTですが、やっぱり長いですよねえ、TTT SEEは・・・(汗)
でも、TTTはまだ追加シーンに良いシーンが多いので、特に木の鬚、メリピピ好きな私としてはやはりSEE観ずにはいられないのですが。
メリピピの追加シーンなんて、確かにカットされて当然だなあと思うのですが(汗)でも一番心が和むのはメリピピの場面なんですよね。エント水もそうだし、アイゼンガルドも・・・
そういえば、劇場版だけ見た時には、メリーがあまりにも成長してしまって、ホビットらしくなくなるのではと心配だったのですが、追加シーンを見てとてもホッとしたのを思い出します。やっぱりホビットはこうでなくては!
そして、TTT SEEではエント女の詩の場面がとても泣けるのですが、その話を終わってからしたら「それはかなり少数派では・・・」と言われてしまいました(汗)そ、そうでしようか・・・(汗)
そしてその後のアラゴルンとガンダルフの台詞も泣ける、と言ったら、あそこはガンダルフがサムのこと忘れてたらしいのが笑える、と言われてしまい・・・いや確かにそうなんですが~(汗)
オスギリアスのサムの独白シーンは、台詞を聞かずにサントラに意識を集中する習慣が身についたようです(笑)サントラ聞いてると、ファラミア登場のあたりのクラリネットの「ホビット庄のテーマ」でグッと来ますね。
ああそして、あのかわいかったゴラムはどこに行っちゃったんでしょうね~>RotK(涙)
そんなこんなでエンドロールを見ていて、最後のローハンのテーマを聴きながら、「ああ、ローハンのテーマを大音量で聴くのもこれが最後だなあ・・・」なんて思ったら、急に映画もいよいよ終わりなんだなあ、という気持ちになりました。
いえ、まだ当分東劇には通いますし(汗)SEEの特典映像も観終わってないんですけど。

終了後は、ご一緒してくださった方たちと夜だったので軽く、それでも2時間弱おしゃべりさせていただきました。遅くまでありがとうございました!
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