実は宮部みゆきファンタジーは「ブレイブ・ストーリー」を以前読んで、「んー?」だったので、その理由を確認するために読んだようなものです。という訳で、最初から文句たらたらなんですが(汗)
「ブレイブ・ストーリー」を読んだ時に、あまりにもゲームっぽいのでうーむ、と思ったのですが、今回のこの作品は、プレステ2の同名ゲームに触発されて書かれたものだそうで、なるほど、宮部ファンタジーはゲームの世界なんだな、というのがよーく分かりました(汗)
ゲームの世界なんだから仕方ないと言えばそれまでなんですが、他のジャンルであれだけ社会的な作品を書いている人が、ファンタジーだけはいきなりゲームの世界になってしまうのに、どうしても違和感を感じてならないんですよね・・・
「ブレイブ・ストーリー」は、現実世界とファンタジーの世界が両方出てきたので、そのあたりの違和感がものすごかったのですが(汗)父親の浮気事件のリアリティと、ファンタジー世界のリアリティのなさがあまりにもギャップがありすぎでしたね・・・
今回の「ICO」では、ファンタジー世界しか出てこないので、その点の違和感はないかなあと思ったのですが、かえってつまらなかったです・・・(大汗)
どうしてファンタジーになると、善と悪がこんなにはっきりと描かれてしまうのでしょうかねえ。今時「絶対善」とか「絶対悪」とか、古過ぎると思うんですが・・・。他の作品で描かれているようなテーマをそのままファンタジーの世界で描いたら、面白い作品が生まれるような気がするのですがねえ・・・。
あと、子供が主人公というのがとてもズルイと思うんですよね・・・。そういうファンタジー非常に多いですが。子供なだけで=絶対善、な主人公になっちゃうじゃないですか。(そういう点が宮崎アニメ、特に「天空の城ラピュタ」で嫌いな点です・・・(汗))
子供が主人公なら皆ダメ、というわけではないですが、もちろん。ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」なんかでは子供が主人公なことに意味がありますからね・・・
どうも私はファンタジー作品に対しては評価が厳しいのかもしれませんが(汗)
私が惹かれるファンタジー作品というのは、既成の作品に対して斬新な印象があるもののようです。そういう意味では、既存のファンタジーに対してパロディ精神のあるダイアナ・ウィン=ジョーンズはちょっと面白いかも、と思いました。(ハウルシリーズしか読んでませんが(汗)映画どうなんでしょうねえ)でも、あれもかなり子供向けかなあと思いましたが。
それを考えると、トールキンの作品は、常に神話や伝説に対するオマージュとパロディ精神に溢れていて、だから新鮮に思えるのかなあと思います。小さなホビットが主人公な「ホビット」にしろ「指輪物語」にしろ、クライマックスにはどちらも衝撃を受けます。「ホビット」では、主人公が気を失っているうちに戦いが終わっちゃうとか、「指輪物語」ではあの指輪の棄てられ方だとか。
「農夫ジャイルズの冒険」も好きなのですが、あれも、勇者でもなんでもない農夫ジャイルズと年寄りのめす馬が活躍してしまう、英雄物語のパロディ精神に満ちているところが斬新でいいんですよね。
ちょっと話が逸れましたが(汗)結局のところ、面白いファンタジー作品が書かれるには、先行のファンタジー作品のことをよく知っている上で、その単なる真似ではなく、そこから新しい発想で描かれることが必要なのかもしれないなあ、と思いました。
そういう意味では、ゲームは好きかもしれないけれど、多分先行のファンタジー作品はほとんど読んでいないと思われる宮部みゆき氏のファンタジーが物足りないのは、仕方ないことなのかもしれませんね。
「ブレイブ・ストーリー」を読んだ時に、あまりにもゲームっぽいのでうーむ、と思ったのですが、今回のこの作品は、プレステ2の同名ゲームに触発されて書かれたものだそうで、なるほど、宮部ファンタジーはゲームの世界なんだな、というのがよーく分かりました(汗)
ゲームの世界なんだから仕方ないと言えばそれまでなんですが、他のジャンルであれだけ社会的な作品を書いている人が、ファンタジーだけはいきなりゲームの世界になってしまうのに、どうしても違和感を感じてならないんですよね・・・
「ブレイブ・ストーリー」は、現実世界とファンタジーの世界が両方出てきたので、そのあたりの違和感がものすごかったのですが(汗)父親の浮気事件のリアリティと、ファンタジー世界のリアリティのなさがあまりにもギャップがありすぎでしたね・・・
今回の「ICO」では、ファンタジー世界しか出てこないので、その点の違和感はないかなあと思ったのですが、かえってつまらなかったです・・・(大汗)
どうしてファンタジーになると、善と悪がこんなにはっきりと描かれてしまうのでしょうかねえ。今時「絶対善」とか「絶対悪」とか、古過ぎると思うんですが・・・。他の作品で描かれているようなテーマをそのままファンタジーの世界で描いたら、面白い作品が生まれるような気がするのですがねえ・・・。
あと、子供が主人公というのがとてもズルイと思うんですよね・・・。そういうファンタジー非常に多いですが。子供なだけで=絶対善、な主人公になっちゃうじゃないですか。(そういう点が宮崎アニメ、特に「天空の城ラピュタ」で嫌いな点です・・・(汗))
子供が主人公なら皆ダメ、というわけではないですが、もちろん。ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」なんかでは子供が主人公なことに意味がありますからね・・・
どうも私はファンタジー作品に対しては評価が厳しいのかもしれませんが(汗)
私が惹かれるファンタジー作品というのは、既成の作品に対して斬新な印象があるもののようです。そういう意味では、既存のファンタジーに対してパロディ精神のあるダイアナ・ウィン=ジョーンズはちょっと面白いかも、と思いました。(ハウルシリーズしか読んでませんが(汗)映画どうなんでしょうねえ)でも、あれもかなり子供向けかなあと思いましたが。
それを考えると、トールキンの作品は、常に神話や伝説に対するオマージュとパロディ精神に溢れていて、だから新鮮に思えるのかなあと思います。小さなホビットが主人公な「ホビット」にしろ「指輪物語」にしろ、クライマックスにはどちらも衝撃を受けます。「ホビット」では、主人公が気を失っているうちに戦いが終わっちゃうとか、「指輪物語」ではあの指輪の棄てられ方だとか。
「農夫ジャイルズの冒険」も好きなのですが、あれも、勇者でもなんでもない農夫ジャイルズと年寄りのめす馬が活躍してしまう、英雄物語のパロディ精神に満ちているところが斬新でいいんですよね。
ちょっと話が逸れましたが(汗)結局のところ、面白いファンタジー作品が書かれるには、先行のファンタジー作品のことをよく知っている上で、その単なる真似ではなく、そこから新しい発想で描かれることが必要なのかもしれないなあ、と思いました。
そういう意味では、ゲームは好きかもしれないけれど、多分先行のファンタジー作品はほとんど読んでいないと思われる宮部みゆき氏のファンタジーが物足りないのは、仕方ないことなのかもしれませんね。