きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

G20の財務・中央銀行総裁会議

2010-10-24 11:16:02 | Weblog
G20の財務・中央銀行総裁会議     (010.10.24.)

22日・23日に行われた韓国慶州で行われた、G20の財務・中央銀行総裁会議は、事実上来月行われるソウルでのG20サミットへの足がかりとなるもので、金融問題への行方は全世界の注目の的である。

結果的には、現在各国が通貨安競争に走っている現状に危機感を表明し、「通貨安競争は慎もう」と言う意見が合意され、共同声明の形で発表された。

しかし、その具体的な対策までは、はっきりと決められた訳ではない、お互いが、掲げる世界経済の不均衡を、安定させるべき目標には同意したと言うだけで、現実問題については、来月行われる首脳会議に持ち越されたと言うことである。

しかし、各国ともこの様な形で、合意できたと言う事は、各国とも何らかの協力姿勢を示したと言うことで、首脳会議での成果に多少の期待が持たれるところである。

貿易問題を世界的な規模で、眺め、輸出と輸入のバランスが、正常な範囲で、進んでいることは安定に繋がるが、其れが急激に偏り、その偏りが、為替のバランスに大きな変動を起こすことが、一番問題視される所で、アメリカは、その格差を数値目標と言う形でGDPの4%以内と言う具体的数値を示して、提案してきたのが、今回新しい提案である。

それは、中国の人民元のレート低さに、間接的な圧力を掛けるものであるが、これに付いては反対する意見もあって、一応見送られたが、来月の首脳会議では、再燃する可能性もある。

と言うのも、経常収支の過度の赤字・黒字に対しては、各国とも縮小する事に協調姿勢を示している事であるから、国際協調の強化と言う事で、国際通貨基金(IMF)が監視をする、仕組みを作ろうと言う話が出ている。

また、米国へは、金融緩和策が、ドル安を誘発し、其れが新興国への資本流入を促進しインフレやバブルを起こしかねないと注文が付けられている。

全ては来月行われるソールでの首脳会議に掛かっているが、日本に於いても先進国として、厳しい金融政策が求められる可能性を認識しておかねばならないのではないかと思われる。
(えびなたろう)