きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

麻生総理の国会答弁

2009-01-30 11:53:58 | Weblog
麻生総理の国会答弁      (009.01.30.)

昨日から始まった国会質問で、「渡り」の許容を認める政令を出した問題を民主党鳩山幹事長から「法律違反」と指摘され「厳格な運用などと言って国民を騙そうとしている」と追求した。

麻生総理は、政令で決めた容認を、変更する態度を示さなかったが、その後の質問に立った、自民党の細田幹事長から、「首相の答弁ではダメダ、ハッキリ『渡りを禁止する』と答弁するべきである」と注文を付けた。

此れには麻生首相も「渡りについて申請が出てきても認める事は致しません」と言い直し、全面禁止する事を表明した。

自民党の一部では、此れで満足している議員も居るようだが、野党からは「政令の廃止」を言わないと、首相が変われば今の官僚は、政令で認められているからと渡りの復活を行うに決まっていると「廃止」を強く要求している。」

たかが「渡り」の問題と簡単に思うかも知らないが、「天下り」と「渡り」は一対になって、官僚のOB人事に大きく係り、無駄な特殊法人の問題にも絡む、総額12兆円と言う税金の無駄使いにすべてが繋がっている大きな問題です。

従って、現在の官僚組織の構造的中核をなすものである。

同期で入庁した官僚は仲間の一人が次官になると、他の仲間は定年を待たずに全員天下りする、この慣例は、次々排出されるOBの天下り先を求めて、やたらと特殊法人を作り、夫々のポジションは、はじき出されるOBは次々と移動する「渡り」が横行するのである。

そして、渡りの都度、億単位の退職金を手にする悪慣行は税金の無駄使いの最も注目される所で、官僚にとっては、改革される事を最も恐れているから色んな角度から骨抜き運用を目論んでいる。「道路特定財源や」「特別会計の一般財源化」に付いても麻生総理になって、結局骨抜きにされてしまっている。

官僚機構の「お神輿」に乗せられている政権与党は、この分野の改革に消極的なのはお互いの癒着による利権に結びついているからで、野党が其れを追及するのは当然の事である。

日本で対立している与野党の争点は殆ど、この様な官僚機構を「許すか」「許さないか」の争いで、国の長期展望の中での政治的違いと言うのは話し合えば大して大きな違いはありません、あるのは、利権に係る官僚との癒着構造です。

だからアメリカのオバマ大統領は、国の危機に対して、政権の人事は、与野党を問わず全国家的見地から、適任者を起用しているが。
日本では、与野党対立の中心が官僚を巻き込んだ利権構造にあるので、自民党が言う「国民本位」の政治と言うのは、それを口実にした、自分たちの利権擁護が目的なのである。

だから、世論調査で国民の意見が、ハッキリしていても、麻生総理の「私はこれがベストだと思います」の一言で、すべて押し通されてしまっている、支持率が低くても我れ関せずで知らん顔なのです。

官僚機構が、この様な形態になったのも、自民党が族議員政党になったのも、今までが「政権交代」をせず、自民党一党独裁の政権が半世紀以上続いた「マンネリ化」にあるのです。

選挙を経ずして絶対変われない今の日本の国は、自民党内の党員自身が、本当に国を思い、党を飛び出して決起するのか、自己の保身に終始する人達ばかりで誰も居ないのであれば、国民は革命を起こすか、または9月の選挙までじっと我慢する以外には無いのではないでしょうか。
(えびなたろう)