きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

若者に夢が持てない「派遣労働者」制度

2009-01-16 15:29:53 | Weblog
若者に夢が持てない「派遣労働者」制度      (009.01.15.)

派遣労働者制度は小泉政権の時代に出来た物で、最初は特別な専門職のみを対象にして行われていた。

専門職の人は、夫々に特殊技能を持っているから、雇う側と雇われる側との立場が対等で、労働の協約交渉も、雇うわれる側の要求を受け入れないと来てくれないと言う企業側の妥協もあって、この制度はそれなりに成り立っていたのである。

しかし、それを一般製造業等の分野まで広げる事は、もはや「短期のお手伝いさん」程度の感覚で雇う事になり、労働契約交渉は、企業側が圧倒的優位であるから、労働者側は仕事に有りつければ何でも結構ですと、企業の言いなりの給料で、契約も短期間で、打ち切られた後は、以後会社との関係は皆無となる契約で行なわれてきている。

契約解除になった労働者は、再びゼロからやり直しで、仕事を探さねばならないから家族のある労働者では、“わら”おも掴む思いで、次の仕事を探さなければ成らないのである。

この様な思いで転々と短期の仕事をこなし日銭を稼いで仕事を続けることは、若い人のする事ではありません、特に学校を卒業して、初めて社会に出る若者には、未来の夢と希望があるのです。

良く人から「職業は何ですか?」と聞かれることがあるが「職業」と言うものには、「夢」も「希望」もあり、自分で「やりがい」を感じるものがあります。そしてその職業に「プライド」があります。

「大工」でも「左官」でも「板前」でも「らーめんや」でも「運転手」でも夢と希望を持って、「やりがい」を感じながら遣れば、大成功に結びつくのです。
「派遣労働者」と言うのは職業ではありません。

学校を卒業した若者が、はじめて社会に出るという事は世間の荒波に第一歩踏み出す事であり、二十歳の成人式より、もっともっと社会から祝福されるべき物であると思います。そのスタートの時点から、派遣労働者になると言う事は、派遣労働者制度が目の前にあるからで、学校においても就職指導をキチットやら無いといけないと思います。

私も学校を卒業して、社会人となった時は、今は亡き親父から「背広」を作ってくれたことを今でも忘れません。

高卒・大卒者が、職が無く、安易に派遣労働者に入った事は、社会の「あり地獄」におちる様な物で、常にどんな仕事をやるのか、何時首を切られるのかが解らない不安定な精神状態に圧迫感を感じ、時にはキレて暴走する事を思えば、早急に行政としてこの制度の廃止または見直しをするべきではないでしょうか。
(えびなたろう)