きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

2次補正予算の強行採決

2009-01-14 11:34:56 | Weblog
2次補正予算の強行採決      (009.01.14.)

13日の衆議院予算委員会は、与党が決めた予定通り、締めくくり質疑の後、委員長職権で採決が行なわれた、此れには野党側も「強行採決だ!」と委員長席に詰め寄り騒然となったが、与党側も予定していたお決まり通りの採決で、夜には本会議に上程し自民公明の賛成多数で可決をし、参議院に送付された。

2次補正予算の主な内容は、総額4.8兆円の歳出で内訳は
 1)定額給付金 約2兆円
2)雇用対策 約1600億円
3)介護職員の処遇改善等 約1500億円
4)学校耐震工事 約800億円
5)地域活性化交付金 約6000億円
6)高速道路料金の値下げ 約5000億円
でこれ等の財源は埋蔵金を当てる予定になっている。

問題は、この中の定額給付金の使い方について、2兆円と言う多額の費用を所得に関係なく一律に配分すると言う物で、当初から配布の目的や配布方法が決まらず二転三転し、最後に地方自治体にマル投げし、各自治体の裁量に任せると言う事になり、結局麻生総理の選挙目当ての「バラマキ」ではないかと言うことになり、更に此れを実施にするのに事務経費が800億円とも2000億円とも言われている。

地方自治体にしても、急に降ってきた大仕事で、丁度年度末の忙しい時期だけに麻生総理の言う年度内支給は無理だと言う声も出ている。

給付金に対する、直近の世論調査でも貰える事には抵抗は無いものの、「緊急景気対策」としての支出となると、「もっと他に優先しなければならない対策が沢山あるではないか」と言う意見が多く、70%以上の人が「賛成できない」と答えている。

首相は「景気刺激策」と胸を張って言っているが、世論もマスコミも賛成しないものを、なぜ、こんなに意地を張って強行するのか、民主党は、給付金以外の項目は、殆ど問題が無いので、給付金だけ別に切り離して、協議し法案審議の促進を計りたいと、妥協の案を示しているのだが、此れには全く聞く耳を持たない態度で、押し通したから、野党は今後の審議には応じられないと言う態度になってしまった。

衆議院・参議院ねじれた国会に成っている今は、自党の意見だけを100%通すと言うのではなく、妥協の中で、相手の意向も聞き入れて、運営を図るのが通常である。

それも、野党が聞きいれられないほどの無理な事なら兎も角、逆に与党の方が国民の世論に背を向けた行動で、常識では考えられない、傲慢と言うしか、仕方のないような態度ではないでしょうか。
麻生総理は、一体何を考えているのか、此れでは国民の不安はとても解消する事は出来ないと思われる。
(えびなたろう)