つれづれの記

日々の生活での印象

スイッチの不具合  その2 ガスレンジ

2010年07月09日 21時57分43秒 | 日記
2010年7月9日(金)  スイッチの不具合 その2 ガスレンジ


 本ブログに、以前、
   スイッチの不具合 その1 蛍光灯  (2010/6/9)
と題した記事を載せたが、今回は、台所のガスレンジの、電源スイッチの不具合についてである。

 このマンションが出来て、引越してきた時から付いていたガスレンジが古くなったので、5年前に、ガス会社に頼んで、新しいものに更新した。 ガスを消し忘れて、点けっ放しにし、かなり怖い思いをした経験から、点けっ放し防止の自動消火機能が付いており、専用のガス炊飯器を使えば、全自動でご飯も炊ける、という優れものである。乾電池をセットしておき、最初に、電源ボタンを押すと、先ず赤ランプがつく。それから、条件設定のボタンを操作し、ガスの点火ボタンを押して調理が始まるのだ。値段も、値引きなどがあったものの、20万円もした。

 以来、順調に使ってきたが、昨年秋になって、肝心の、電源スイッチが、不具合になりだした。電源ボタンを押すと、赤ランプが、比較的早くついたり、なかなか付かなかったり、不安定で、使うたびに、イライラした。そこで家人が、購入したガス会社に連絡し、点検して貰ったところ、関連部品の取替えが必要で、3万円もかかる、と言われたようだ。
電源ボタン(右上)(横の赤ランプ点灯)
 購入してからまだ数年しか経っていないのに、そんな大金は払うものかと、以来、ボタンスイッチの押し方を、あれこれ研究し、騙し騙し使ってきた。直径11mm程の、小さな金属のボタンで、押し代は、精々1mm程度。非ロックタイプで、押せば戻る。
 力を抜いてボタンの左上を軽く押すのがいい、湾曲したスプーンの底で押すとうまくいく、最近は強めの方がいい、などなど、まさに、その日の運勢を占うような気分で、今日は果たしてあっさり点いてくれるか知らん、と、半ば、自棄気味に、楽しむような気分もあった。家人と自分で選手交代して、20回も、手を変え、品を変えて、押したこともある。
 電源が入るポイントが、移動するフシもあり、日によって状況が変化し、再現性が殆んど無く、ノウハウの蓄積が出来ないのには、往生した。

 このガスレンジ、細かな調理条件の設定・制御は、全てマイコンで電気的に行われており、電源投入が全ての始まりだ。
 一般に、スイッチ等の、メカ的な可動部分は、使用頻度が多いこともあり、よく故障するのが一般だ。
 以前、NTT時代、電話交換機の継電器等の、接点の障害で苦労した経験があるが、電気を通じたり切ったりするスイッチでは、接触面に皮膜が出来やすく、これが原因で導通不良が良く発生した。今回も、それと類似の現象と想定される。
 常時使われ、メカ部分である電源スイッチが故障するのは、やむを得ないが、その修理に3万円もかかるというのは、多少複雑な機器とは言え、設計思想が不十分ではないか、と思われる。もっと簡便に、安い値段で修理できるように、回路や機器を工夫すべきではないかと思う。以前、テレビのダイヤル式チャネルセレクタを、メーカーのセンターへ行って手に入れ、自分で取り替えたことがあるが、値段が数百円と安いのにびっくりした。
 2重化などで、信頼度を高め、メンテフリーになるように作ることも考えられる。故障せず、信頼性が高いことで感心するのは、銀行のATMだ。金を引き出す時に、サツの枚数が間違った経験が全く無い。あそこで数を間違えて、特に少なく出てきたら、無人のATMが多いだけに、問題は非常にややこしくなる。
 パソコンのキーボードも、使用頻度の多いメカ的な道具だが、これも、結構安定している。昨年だったか、一時、“K”の入力が出来ず、イライラしたことがあるが、今は、いつの間にか正常になっている。
 ガスレンジの説明書を改めて見てみた。電池切れ以外に、電源ランプが付かないというトラブルの記述が無いところをみると、電源スイッチが故障することは想定外なのだ。しかし、今回は、そこが不具合になったのである。
 
 6月に入って、終に、電源ランプが、点かなくなり、ガスレンジでの調理が出来なくなってしまった。非常手段として、ボンベ式の、携帯型ガスコンロを持ち出し、台所に並べて、もっぱら、それで調理する事態になった。ガスボンベは、1本200円以上もするので、都市ガスよりもかなり割高となろう。こうなっては、何とかしなければならないのだ。

 6月後半のすこし時間のある土曜日に、土曜でも開いている、ガス会社の営業窓口があったので、電話してみた。対応した女性に、買ってまだ日が浅い、自宅のガスレンジの不具合の状況を話し、昨年一度見に来て貰ったが、取替えで3万円もの多額の金がかかるといわれたことも話しした。また、ガスの安全性に関わる問題なら、消費者センターでも取り上げてくれるだろうが、最も入り口になる電源スイッチの、しかも設計にも関わるような問題は、消費者センターでは、どう取り上げてくれるか心配だ、とも述べた。
 装置の中味が分かる人が居る時に、此方から店に出向きたいので、都合のいい時間を言って欲しいと頼み、自分の住所、氏名、電話番号を伝えて、向こうから連絡を貰うこととした。暫くして、向この、メンテの専門家から電話があり、迷惑を掛けて申し訳ない、ガスレンジの状況を、直ぐにでも見に行きたい、との連絡で、即日、来ていただいた。
 程なく見えたその人には、やはり、電源スイッチが、全く利かないことを体感してもらった。煮こぼれなどで、べたべたに焼きついている、上のパネルを何とか外し、ガスのバーナーの様子などをチェック。レンジの型番などを再確認し、週明けに、メーカーとも相談して、部品を持ってきて修理する、ということになった。
 週明けの月曜に早速、その人から電話があり、双方の都合のいい、火曜午後に来て貰った。その人は、早速修理にかかる。ガスレンジの内部の回路をどのように引き出すのか、大変興味があり、見て居たら、最初に、操作面の横の、幅25mm高さ170mmほどの、スペーサを外した。 成る程、ここから作業を始めるのか、と納得。その後の作業の様子も、見ていたかったのだが、作業がやりにくそうだったので、遠慮して、別室で待った。
 ものの30分ほどで、直りました、という。恐る恐る、電源スイッチを押すと、すんなり、赤ランプが付くではないか。スイッチ関係の小さな基板を取り替えた、という。其の基板を、写真に写させてもらった。写真右上の、白い○の部分で、電源ボタンの操作を検出する。
 取り替えた基板 
 この基板は、持ち帰って、今後の研究材料にしたいという。今回は、器具の不具合で迷惑を掛けたこともあり、代金はいらない、と言われた。自分は、実費や技術料など、少なくとも数千円くらいは、請求される、と思っていたのだがーーー。
 その人の言に寄れば、以前に見に来た人は、基板全部を取り替える値段を言ったようだ。
こちトラとしては、3万円の出費を、出切るだけ遅らせるために、この9ヶ月程の間、スイッチ操作にイライラ、ハラハラしながらやってきたのだが、予想外の嬉しい結果に終わったのである。
 予め伝えた、電話番号などから、こちらの顧客番号などのデータはすべて分かったようだが、昨年、故障を見に来てくれた時の会社側の記録は、組織の変更等もあり、残念ながら、データとしては保存されていなかったようだ。
 今回のトラブルは、かなり稀な事例だろうが、ガス会社の内部や、製造メーカーとの間で、今後どのように扱われていくのだろうか。








コメント (1)
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