本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

椿の俳句

2020-03-17 09:09:59 | Weblog
 裏庭の椿のやや桃色がかった赤い花が盛んに咲いている。
 春の先駈けの花といわれている。なるほど木偏に春ですもの。それにしても、春めいたわりにまだ朝の寒さがこたえる。

 椿はポトリと落ちるので、首が落ちるようで縁起が悪いとサムライの庭には植えなかったとか。サムライがトムライになっては、妻子は路頭に迷いかねない。もっとも俗説らしい。そうでなければ、武家の庭の椿を見て「椿三十郎」とした映画は成り立たない。

 思いがけない出来事を椿事というが、新型ウイルスはちん事というより、中国発「ぢん(人)災」だろう。

 ところで、芭蕉の句に「落ちざまに水こぼしけり落椿」がある。なかなかの風情だ。
 そして、蕪村の句に「椿落ちて昨日の雨こぼしけり」がある。これ、芭蕉の句を剽窃していないか。そうでなければ単に下敷きにしたということか。