陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

ワーキング プア

2006-07-25 02:42:33 | Weblog
日曜日の夜、NHKで「ワーキング・プア」というタイトルで、
特番を組んでいた。

働きたい気持ちがあっても職に就けない。
働いても働いても収入が得られない。

現在、生活保護給付水準以下の収入しか得ていない世帯が400万世帯もあるという。

ある人は、派遣業の短期工場勤務しかなく、派遣業者の言われるままに、
あちこちの工場を転々とする。
単純労働の繰り返しの結果、30才を過ぎ職を失った時、
技能が身に付いているわけでもなく、新たな職に就けない。
面接さえもしてもらえない。

ある人は40台半ばでリストラ。
二人の子供を抱え、その子供を大学まで行かせてやりたいと、
少しでも時給のいい夜間のアルバイトを3つも掛け持ち。
それでも足りず、600万あった貯金も無くなる。
子供が塾に行きたいと言っても、行かせてあげることは出来ない。

ある人は農家。
米の自由化。農作物のブランド化などにより、
朝から晩まで働いても、殆ど収入が得られなくなる。
数十世帯あった集落も、みんな故郷を捨てていく。

ある人は、故郷で洋服の仕立てを自営するが、商店街などが寂れ、
客が来ない。収入は年に20数万円。
今年は4月までに1万円の収入も無いそうだ。
だが、故郷に残りたい。そこで生きていくしか術が無い。
奥さんは認知症の為、施設に入院。
入院費が月に6万。年金は全て入院費に消えてしまう。
そこへ、介護保険料の値上げ通知。
収入が無いから払えないと、減額を申請するが、返事は得られない。
減額されなければ、払えない。最後の望みは生活保護。
しかし、100万円の貯金がある。
その貯金は、認知症の奥さんの為の葬式費用として貯めていたもの。
それさえ取り崩して無くしてしまわなければ生活保護は受けられない。
介護保険の減額も認められない。
自分は100円の缶詰をオカズに、3パック99円の納豆をオカズに、
食事を摂っている。

これらが全て、個人の責任なんだろうか?
生まれ育った土地、或いは、親が貧乏だった為に学校にも行けなかった、
そんな環境のせいでもある。
今、子供の給食費も払えない家庭が増えているとも聞く。

高齢者の住民税増税、健康保険の自費負担率のアップ。
(これは、高齢者だけの問題でもないが)
健康保険料のアップ。
リハビリ治療の制限。
工場勤めなどの単純労働しかない地域の問題。
地方の農家の問題・・・etc,etc


高齢者は早く死ね。
病人は早く死ね。
弱者は早く死ね。
地方の人間は生き残るな。

国は、そう言うのであろうか?
これが、改革の結果だったのであろうか?

下流層、格差社会、ワーキング・プア・・・。
嫌な言葉ばかりが増えていく。

早急に対策を考えて欲しいものだが・・・。