陸に上がったカッパの海無し県生活

潜りから漁師へ。身体を壊し船を下りた。
海の話、釣りの話。脳脊髄液減少症。

マスコミ報道の実際

2006-06-16 10:13:33 | 脳脊髄液減少症
前回にだぶる部分もあるが・・・

脳脊髄液減少症の事が新聞やTVなどで取り上げられる事が多くなってきたのは、
喜ばしい事だ。
しかし、報道されている内容は素直に喜べることなのだろうか?
或いは素直に信じていい事なのだろうか?
治療を経験した多くの患者から見れば非常に疑問が残るのではないだろうか?

マスコミが取り上げるのは表面上のいいことばかり、
裏に隠された実態は殆ど報道されていない。
問題提起してくれていることは、ありがたいと思う。
しかし、現実はやはり患者でないと理解できないことなのだろう。

統計上の数字だけで羅列された治療実績・・・
その裏に隠された真実は・・・

症状が一つ改善しても、新たな症状が出たり、
劇的な改善をしてもまた再発したり、
実際には、完治した人間は極々少数に限られるし・・・

治療に要する時間、費用、それに対して患者がどれだけ多くのものを犠牲にしてきているのか?
仕事、家族、愛情、友情、お金、全ての生活・・・
この病気の為に抱え込まなければならない多くの現実、精神的な苦しみ。
患者の苦しみ、家族の苦しみ。

実際の治療実績をどう捉えるべきなのか?

未だに、確立された治療法が無いという真実。
この病気の現状を見れば明らかに難治性、難病なのでは・・・
それなのに、病名認知、難病指定に反対する損保会社、殆どの医師。

脳脊髄液減少症という病名にやっと辿り着き希望を見出した多くの患者さんも、
今、現実の壁にぶち当たり、どれだけの人が苦しんでいることか・・・。


この病気を取り巻く問題はまだまだ山積みである。
さらなる病態の解明、治療法の発展、社会的支援の実現の為にも、
今後は患者が抱える実態などもマスコミで取り上げていって欲しいと切に願う。

脳脊髄液減少症という病気、未だに誤解されやすい、理解されにくい病気である。

以前、TVを見た知人から電話をもらったことがあった。
「TVで○○さんの病気のこと放送してたけど、すごく簡単な治療でみんな治ってるみたいだよ」
そう言われた。
何も知らない人間から見たら、今の報道を見ただけでは簡単な事としか映らないのだ。
僕は説明に四苦八苦したが、理解してくれたかどうかは分からない・・・。
さらなる誤解を生んだかもしれない・・・。