ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

光が強ければ闇も濃くて、

2019-01-21 06:32:01 | 日記
日曜日でしたので、教会へ。
「大寒」に入ったのに、まるで春を思わせる様な、ぬくっとした日でした。
葉をすっかり落とした街路樹の梢の先々が、柔らかな影を道路に落としています。
夏の日の影は、葉っぱの繁茂ということもありますが、くっきりと濃い影でアスファルトの
キャンバスに日陰を作ってくれます。

光が強ければ闇も濃くて、光源が淡い時は影も穏やかで柔らか。
人間の欲望もまた、そうかも。
などと考えながら、ゆっくり歩きました。
年を重ねて来ますと自分の「影」も薄い様に感じられるのは、体の発散するするエネルギーが
小さいためかもしれません。
歩きながらそんなことを考えて、ひょいと後ろを振り返りましたら、バランスを崩して転び
そうになりました。

『小寒の氷大寒に解く』と言われますが、子どもの頃、納得が行きませんでした。
「一年中で最も寒いはずの〈大寒に〉、どうして〈小寒〉の氷が解けるの?」
母に訊いても、
兄に訊いても、
納得できなくて、姉に訊いたら、
「忙しいんだから、そんなこと訊かないで・・・」
そんな具合でした。

昨年は、友人、知人、先輩の方々を何人か見送りました。
もう、お互いに高齢ですから、これも仕方のないことなのでしょう。
井上洋治神父さまも帰天なされて、もすぐ5年となります。

     ―― 世にも美しい言葉 ――
                     井上洋治

     ‟お前ひとりでこのあとどうする“

      死の床にあって
      奥さんの手をにぎりながら
      最後の力をふりしぼって
      ささやくご主人の言葉

      世の中に
      こんなにせつなく
      こんなに美しい言葉が
      一体ほかにあるだろうか

      この情景を思い出すたびに
      涙はあたらしくこみあげてくる

      アッバ(※)
      あなたはたしかにこの言葉を
      しっかりと
      うけとめてくださったのですよね

          (詩集『アッバ賛美』井上洋治著より 
           (※)アラム語。父に呼びかける親しみを込めた幼児語。)

大寒でも、日ざしは徐々に明るくなってきました。
あと半月で節分ですもの。
♪ どこかで春が生まれてる ♪
などと口ずさみながら帰って来ました。
                       〈ゴマメのばーば〉

コメント (4)
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