golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

ボッケリーニ「スターバト・マーテル」アンサンブル415

2010-04-29 22:55:53 | Weblog
新緑の美しい時期ですね。

今日は久しぶりに近所の名刹「平林寺」へ行ってみました。

川越藩主松平信綱の菩提寺でもある禅寺ですが、広大な境内林が天然記念物に指定されております。

ゆっくり歩けば1時間以上は掛かるであろう広大な林。

武蔵野の自然に囲まれた東京郊外で育った私には、こういう雑木林は原風景。

国木田独歩「武蔵野」に思いを馳せながら、朝早くに来ればメシアン「鳥のカタログ」の雰囲気が味わえるのではないかとも考えながら林を歩いておりました。

まあ現実は、朝も増え過ぎのカラスの声ばかりが聞こえるのかもしれませんが(笑)。

いずれにしても、とても楽しい散歩でありました。

アニェス・メロン(ソプラノ)、アンサンブル415(Harmonia Mundi France盤)

今日は近所のブックオフで思わぬ掘出物をゲットしました。このディスクです。500円。

自宅近くでよく利用するブックオフは3店舗。

通勤で利用する最寄駅に1つ。ここは利便性は良いのですが、クラシックの品揃えはイマイチ。しかし、たまに思わぬ掘出物があるので時々チェック致します。

もう1店舗は、住宅街で近所の子供達が自転車で多数来店するような所のため、当然クラシックは少ない。しかし、先日取り上げたゼレンカ「トリオ・ソナタ」などたまに想定外の品があるので休日に時々覗きます。

そしてもう1つが、隣駅の近くから最近移転した店。車であれば結構近いのですが、方角的にあまり行かない場所。今日、ガソリンを入れに行ったついでにちょっと足を伸ばしました。

他に250円のお買得品数枚と共にこれを発見、購入。

いくつかのキーワードでこのCDの素晴らしさは一目で分かりました。

まず「ボッケリーニ」。
幸福な美しい音楽を多数書いた抜群のメロディメーカー。

そして曲名。「スターバト・マーテルに駄作無し」と言われますからね。

信頼の「Harmonia Mundi France」レーベル。

ソプラノは「アニェス・メロン」!
昨日聴いたヘレヴェッヘのバッハのカンタータで歌っていました。と、なるともしかして、この「ENSEMBLE415」という団体はヘレヴェッヘ様絡み?

しかも値段は500円。

これだけ条件揃ったら当然買いっしょ!

聴いてみると、やはり期待通りでした。

「ENSEMBLE415」はヘレヴェッヘとは関係無いようですが、リーダーのキアラ・バンキーニという女性ヴァイオリニストは、アーノンクールやクイケンに師事し、逆にカルミリョーラのお師匠さん。また、ENSEMBLE415の初期メンバーにはビオンディも加わっていたとのこと。古楽界の王道中の王道の団体ですね。ちなみに「415」は「良い子」の意味では無く(当たり前である)、古楽で多く使用されるピッチ(A音=415ヘルツ)に由来しているそう。

さて、この曲。

まず編成が面白い。ヴァイオリン1、ヴィオラ1、チェロ2の弦楽五重奏を伴奏にソプラノが歌います。時代も曲調も異なりますが、以前取り上げたレスピーギ「夕暮れ」(http://blog.goo.ne.jp/golf130/e/15c1a2d3ec48911b08bd1437bd96abd1/?guid=ON)という、弦楽四重奏を伴奏にメゾソプラノが歌う美曲を連想してしまいます。

ペルゴレージの同名の傑作を思わせる雰囲気で曲は開始されます。

弦楽四重奏にチェロが加わった重心の低い響きの伴奏がしっくり来る憂愁。

明快、愉快な聴き慣れたボッケリーニとはちょっと違いますね。

しかし、曲が進行するにつれて、伸びやかで明るいいつものボッケリーニ節も登場。

全編、優しさと美しさ暖かさに満ちたなかなかの傑作に思います。美しいメロディ満載で、決してペルゴレージの傑作に引けを取らない作品にも思えます。

やはり、「スターバト・マーテルに駄作無し」ですね。

★日本ブログ村ランキングに参加しています。
激辛も激甘も噛み分けるメタボな私に是非1クリックお願いします。↓
ブログ村 クラシック音楽鑑賞

★人気ブログランキングにも参加しています。
ビールもコーラも飲み分けるメタボな私に是非1クリックお願いします。↓
人気ブログランキングへ

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これは名盤です! (木曽のあばら屋)
2010-04-29 23:25:56
こんにちは。
このボッケリーニの「スターバト・マーテル」、
略して「ボケスタ」(←嘘です)は名盤です!(←ホントです)
ヴァイオリンにエンリコ・ガッティも参加してるし、
ヴィオラはエミリオ・モレノだし、
はっきりいって凄いメンバーです。
いやー、いいですよね、これ。
返信する
何故手放した? (golf130)
2010-04-30 07:37:39
木曽さん
コメント有難うございます。
中古ショップに行くと、何故このディスク手放したんだろう?と思うものがたまにあります。
例えば、ベートーヴェンの交響曲などだと、有名指揮者の名演とされるような物でも「好みに合わない」と手放なされることも多いだろうと想像が付きます。
ただ、このCDのような物だと、「よく分からないけど取り敢えず買ってみよう。聴いたけれど期待と全然違った」ということは比較的少ないように思うのです。
大体、曲も演奏も中身が想像付いた方が買って、聴いた結果も少なくともそれほどハズレていないことが多いような気がするのですが…。
まあ、いずれにしても売って頂いた方には感謝であります。
返信する

コメントを投稿