一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

石垣島ってこんなところ(その2)

2005-08-03 | うろうろ歩き
その1からの続きです)


4 人が少ない

石垣島の人口は約45,000人です。
その80%は市街地に住んでいます。
なので、ちょっと郊外に出ると(というよりも島のほとんどが「郊外」なのですが)たまに集落があるだけで、ほとんど人や車に会いません。

渋滞などというものは皆無のせいか、島民は車の運転がのんびりしています。
見渡す限り車がいなくても、制限速度の40km/hでのんびりと流しています。
これはタクシーも同様で、空港から乗ったとき、どこか車の調子が悪いんじゃないか?と思ってしまったくらいです。

夜は街灯などはほとんどなく、真っ暗なので、道路に迷い出た牛(それも黒牛)とぶつかったりすることもあるのかもしれませんが、これくらいのスピードなら大丈夫だと思います。

夏はレンタカーでの観光客の事故が多いようです。
内地と同じように飛ばしすぎたり、信号がない交差点に慣れてなかったりするせいでしょうか。



5 観光客も少ない

人気がない、というわけではありません。

石垣島空港は滑走路が1,500mしかなく、ジャンボ機やエアバスA300のような大型機は離着陸できません。
なので主力は180人乗りのB737-400型機です。
B737であれば羽田までの航続距離は十分なのですが、滑走路の制約から、直行便は燃料を満タンにすると乗客を全員乗せられない(重量オーバー)、逆に乗客を全員乗せると途中給油が必要(宮古島経由便というのはそう言う事情があるそうです)という「あちらを立てればこちらが立たず」状態になってしまいます。
※僕は那覇乗り継ぎの便だったのですが、やはり着陸のときは車輪が地面に着くと同時に逆噴射で急ブレーキをかけてました(それでも、止まった300mくらい先にはフェンスが迫ってました)

ハイ・シーズンには空港は離発着30回とフル稼働するのですが、それでも空港のキャパシティがボトルネックになってしまいます。

極端な概算でピーク時においてすべての便が満席(180人)で、うち70%が来訪する観光客(飛行機には小型の離島便もあり、帰省や仕事もあるでしょうから)としても、1日(180×70%×30=)3,780人の送客能力しかないわけです。

さらに、那覇乗り継ぎ便は、沖縄本島への観光客との席の取り合いもあり(僕の場合はこれで日程が自動的に決まりました)、また、石垣島から舟で西表島や小浜島に行って宿泊する人もいますので実際はもっと少ないんじゃないかと思います。


ということで、市街地近くのビーチ以外は、

このようにほとんど人がいません。



これは私設かってに観光協会さんにシュノーケリングにつれていっていただいたビーチです。

どこのビーチにも海の家などというものはなく、ツアーガイドが車で案内してきて、シュノーケリングやカヌーなどをして帰っていくだけです。
それに、半日もビーチにいたら、火脹れになってしまいます。

なので、どこのビーチも(ホテルの目の前のビーチ以外は)ほとんど人がいない、ということになります。



6 なので動物も人間に慣れていない

石垣島ではカラスが自動車にはねられます

石垣島のカラスは森で生活しており、市街地でゴミをあさったりしないそうです。
なので、人にもなれておらず、よく道をピョコピョコ歩いていて自動車にはねられてしまうそうです(僕も滞在中2回死骸を目撃しました)



7 車よりは船

やはり島であれば車より船が何かと重宝です。

石垣島の人は車にお金をかけません。
車があっても近所の足以外には使わないですし、そのうち錆びてしまうからだそうです。
なので、島内に新車のディーラーは1軒しかないそうです。
中古車も輸送費が10万くらいかかるので、結構割高です。

それより実用的なのは船や船舶免許だそうです。

そもそも失業率も高く平均所得も低い沖縄県ですが、八重山諸島間の航路もあり、1級船舶の免許があれば職を得やすいですし、小さいボートがあれば魚を取ったりダイビングショップ(やたら多い)に貸したりできます。

周囲が全部海ですし、魚も豊富なので、個人で食べる分には漁業権云々というのはやかましくないみたいです(シュノーケリング+取った魚や貝を料理します、なんていうお店もけっこうあります)。
急に気温が下がって、浅瀬に仮死状態になった魚が浮いたときなどは、ニュースになって島民が皆取りに行ったりするそうです。

※あとは密輸船の船長になる人もいるそうですが、ここの海上保安庁は国境に近いためかとても厳しいので、よくつかまるそうです。



とまあ、2回にわたり聞きかじりの知識を書いてみましたが、次回からは体験談をもうちょっと多めの、旅行記風にしてみたいと思います。
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石垣島ってこんなところ(その1)

2005-08-03 | うろうろ歩き
まずは、石垣島の概要から。

※ネタ元は、地元のツアーのガイドの人やタクシーの運転手さんにうかがった話や地元のミニコミ誌石垣島関連のサイトで読んだあたりですので信憑性は万全ではありませんので念のため。


1 位置

石垣島は沖縄本島から410kmも離れています。

実は石垣島からだと台湾のほうが270kmと沖縄本島より近い(与那国島・台湾間は100kmしかない)のですが、八重山諸島と台湾の間の海は海流の流れがとてもきつく、昔の手漕ぎの舟では渡れなかったので、琉球王国の一部になっていたそうです。


2 気候

気候は亜熱帯海洋性気候です。

こんな感じに

川沿いにはマングローブが茂っています。

北緯24度(東京は36度、沖縄本島が27度くらい)となると、さすがに太陽が年中真上にある感じで、しかも日差しが半端なく強いです。

海で泳ぐにはTシャツが必需品で、それでもシュノーケリングをしていると、日焼け止めをしていても脚の裏側が見事に日焼けしてしまいます。
(その結果、街中やホテルで痛々しいくらい真っ赤なふくらはぎをして、よろよろと歩いている観光客をよく見かけることになります)


ただ「海洋性」のいいところは、気温はあがっても32、3度程度(過去最高気温で35度)、夜も26度くらいまでしか下がらないのですが、それでも風があるのでエアコンなしで十分寝られます。
※タクシーの運転手さんの話では、僕の滞在中は普段より湿度が高かったそうで、いつもはもっとカラッとしてるそうです。(それでも、東京よりはずいぶんましでした)


3 産業

産業はサトウキビとパイナップルと畜産が主です。

野菜は八重山諸島では生産していないので、中国や内地からの運賃がかかるためけっこう高いそうです。(以前、西表島でキャベツが1個700円もしたことがあったらしい)
※西表島の名誉のために言うと、「とらや」の黒砂糖羊羹は西表産の黒糖しか使っていないそうです。

パイナップルはもともと土着の植物ではなかったのですが、江戸時代に胡椒(石垣島に自生している)を求めてきたオランダ船がサンゴ礁で座礁し、積んでいたパイナップルが漂着して自生するようになった、という話です。

畜産は黒毛和牛の産地として有名だそうです。
石垣で生まれた仔牛を、松坂、神戸、米沢などに卸すのが多かったのですが、沖縄サミットのときに地元の畜産業者が「石垣牛」として売り込んで(もとは同じ黒毛和牛なのですからちゃんと育てれば美味しいのは当たり前)、今ではブランドになっています。


石垣港から沖を眺めると、沖合いに大型貨物船が何隻も停泊しているのが見えます(風景的にはいまひとつなのですが)
これはクリアランス貿易といって、国交のない中国と台湾間の貿易の便法として、一度日本が輸入・輸出した形をとる、三角貿易の中継地点に石垣島がなっています。沖合いに停泊したままで通関業務をする(接岸料がかからない)という便宜をはかる代わりにちょっとした税収がもたらされています。

※上の仔牛といい、たとえは悪いですが、北朝鮮産のしじみを千葉に1週間置いて「千葉産」として出荷するのにちょっと似ていなくもありませんね・・・

その2に続く)
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