■今年の春は小笠原にとって20年に1度の大干ばつに見舞われています。
しかし、現在の母島は土砂災害・大雨警報が発令されるほどの大雨に見舞われています!
この日をどれだけ待っていたことか☆
水の有難みをひしひしと感じています。
土砂災害の心配はありますが、
島中が歓声に包まれている気がします♡
いつもは嫌いな雨の日。
今は感謝の気持ちに溢れています!!
5/18日の雨が約100mm/日降って、
その3日後に飲料水の乳房ダムは貯水率50%を超えました(約15%の回復!)。
今日の雨は185.5mmでした。
なんとここ4か月分以上の雨が1日で降ったことになります!
そして、5月の観測史上最大とのことです!
学校のプールに水を張るのですら見合わせている現状でしたが、
先ほど、村内放送で乳房ダムの貯水率が100%を超えたと放送がありました!!!
やった~~~~~!!
人が車で運び、海水淡水化をフル稼働させて一生懸命作り出す真水を、
大自然はたった1日でそれ以上の水を恵んでくれました。
干ばつも雨も大自然の織り成す大いなる恵みなのだなと感じさせられます♪
左が朝の6時、右が昼の1時の大谷川の同じ位置での様子です。
透明の水が赤土の混じった濁流に変わっていくのが分かります。
ちなみにここ最近はずっと枯れていました。
久々に聞く川のせせらぎを超えた水音が嬉しいなんて!(←人は身勝手ですw)
100mmの降雨量を超えたので都道北進線は土砂災害の危険もあり、通行止めになりました。
モットレイ・ロースのお墓の入口の階段には滝ができていました!!
凄い!!
この干ばつを機会に当たり前の水の大切さを確認する貴重な機会になりました。
日々に感謝の気持ちを忘れないでいきたいです☆
※父島は18日は20mmちょいしか降らず、
今も母島の半分の62mm。
まだまだ深刻な水不足の状況です。
50km離れているだけで、こんなにも違うものなのですね~
人口も観光客も多い父島なので、ぜひとも降ってほしいと願うばかりです。
■さて、今回の水不足。
気象庁のホームページからデータを拝借して表を作ってみました。
黄色で示した、去年の9月から雨が極端に少ないのが分かります。
頼みの綱の台風も去年はカゼ台風(雨が少ない風ばかりの台風)でした。
折れ線グラフにしてみると、もう少し比較しやすいでしょうか。
2015年の夏は台風が連続で来襲し、しっかり降ってくれたのです。
島にとって、春と秋の雨季と台風はとても必要なものであることが分かります。
災害に繋がると事態は深刻ですが、
やはり人は自然の中で生かされているのだなと感じます。
ダムがなければ雨水のほとんどは地表を流れ、
私たちが暮らす水が不足します。
昔は、沢が枯れることはなかったといいます。
気候なのか植生の変化なのかは分かりませんが、
今の私たちの暮らしにはとても大切な水であることは間違いないです。
4月の乳房ダムです。
草が生えていない周囲の部分が満水時の水位です。
とても水位が減っているのが分かると思います。
増えすぎた有機質を吸収するための空芯菜の栽培イカダが浮いています。
乳房ダムの貯水率が40%切った段階で海水淡水化装置を内地から取り寄せ、
稼働させています。
同時に農業用水のダムから飲料水用に転用、
随時大谷川に集まる水の汲み上げを行っています。
休日返上で大変な労力とエネルギーを浪費して私たちの暮らしを支えてくれていました。
本当にありがとうございます!
※ダムの立ち入りには許可が必要です。
■もう1方、深刻なのは農業用水のほうです。
母島には大沢ダムと玉川ダムの2つが農業用水のダムです。
大沢ダムは集落より北部にあり、
西浦の低い標高からソーラーシステムを使ってポンプアップし、
標高の高い蝙蝠谷の畑の上まで水を上げて使用しています。
水量は少ないのですが、
この渇水でも枯れずに水があり、飲料水の方に転用されていました。
もうひとつの玉川ダム。
貯水量は23000㎥。
こちらは集落南部の畑用で、
乳房山の中腹の比較的標高の高い位置にあり、
舟木山に面して作られています。
そこからポンプアップして見廻山のタンクに上げられ、
そこから評議平や中ノ平までパイプラインでひかれています。
こちらは入る沢の流入が1本で標高が高いため、なかなか溜まりません。
18日の雨でも10%貯水率が上昇した乳房ダムに比べて、
数センチしか上がりませんでした。
19日の段階で4.5m以下。6200㎥以下の状態です。
10年前は現行水準の6割程度の使用量だったそうです。
近年の春の使用量は大体ひと月に約3000t/月だそうです。
これは大型のハウスなど施設栽培の面積が増えたことも理由の一つになっています。
今回に限らず、3年前も農業用水は切迫した状態になりました。
現在の使用ペースで行くと、
単純計算であと2月持たない状況でした。
なので、現在母島南部の農地は
し尿処理場の最終処分の水(あとは海に流す状態の水)を
利用したりして、頑張ってしのいでいる現状です。
※ちなみに最終処分水は検査済みで飲んでも差し支えない品質の水だそうです。
これも毎日せっせと水を車で運んでくれている人のお蔭です!
ありがとうございます!
僕は微量ながらも含まれる可能性がある
界面活性剤と放射性物質、その他の化学薬品の畑への混入を避けるため、
現在農業用水を圃場には一切使用していません。
洗剤を使わないで洗濯をしているので、
家の最終洗濯水を運搬して畑にまいています。
水を大量に使うパッションフルーツの栽培、
そして施設栽培が増えた現在、
こうした雨の後にできる濁流を貯めておく仕組みが必要に迫られていると思います。
世界自然遺産になり、
大きなダムは作れない今、
新しい農のあり方も問われている気がします。
有難いことに今日の雨で乳房ダムはなんと1日で満タンに回復しました!!
玉川ダムは夕方に見に行ったら5.5m(9200㎥、約40%)にまで上がっていました♪
約1m上がったことになります。
明日も沢からの流入は続くと思います。
どのくらい溜まるのか気になりますね!
分かり次第、報告します♪
■当たり前に蛇口をひねれば出てくる真水。
この渇水を期にその大事さを有難さをひしひしと感じました。
世界にはそんな蛇口すらなく、
毎日数キロも水を運んで暮らす人たちがいる、
気候の変動ではなく、人と人の紛争でその蛇口どころか平和な暮らしを奪われている人がいる。
島でも農業用水を飲み水に車で運んだり、
川の水を汲み上げる人たちがいたり、
大雨で埋まった側溝や道路を掃除してくれる人たちがいる。
自然にも人々にも感謝の気持ちが溢れてきます。
このあまりにも嬉しい有難い天水は、
色んなおもいを交錯させてくれました。
ふと気が付くとこの大自然に対して驕る(おごる)態度になってしまう自分がいます。
日々、こうして生きていけるのは地球の自然があって、
そしてそれを支える人たちのおかげなのだなぁと、
感じさせてくれる有難い機会になりました。
ほんとうにありがとうございます。
しかし、現在の母島は土砂災害・大雨警報が発令されるほどの大雨に見舞われています!
この日をどれだけ待っていたことか☆
水の有難みをひしひしと感じています。
土砂災害の心配はありますが、
島中が歓声に包まれている気がします♡
いつもは嫌いな雨の日。
今は感謝の気持ちに溢れています!!
5/18日の雨が約100mm/日降って、
その3日後に飲料水の乳房ダムは貯水率50%を超えました(約15%の回復!)。
今日の雨は185.5mmでした。
なんとここ4か月分以上の雨が1日で降ったことになります!
そして、5月の観測史上最大とのことです!
学校のプールに水を張るのですら見合わせている現状でしたが、
先ほど、村内放送で乳房ダムの貯水率が100%を超えたと放送がありました!!!
やった~~~~~!!
人が車で運び、海水淡水化をフル稼働させて一生懸命作り出す真水を、
大自然はたった1日でそれ以上の水を恵んでくれました。
干ばつも雨も大自然の織り成す大いなる恵みなのだなと感じさせられます♪
左が朝の6時、右が昼の1時の大谷川の同じ位置での様子です。
透明の水が赤土の混じった濁流に変わっていくのが分かります。
ちなみにここ最近はずっと枯れていました。
久々に聞く川のせせらぎを超えた水音が嬉しいなんて!(←人は身勝手ですw)
100mmの降雨量を超えたので都道北進線は土砂災害の危険もあり、通行止めになりました。
モットレイ・ロースのお墓の入口の階段には滝ができていました!!
凄い!!
この干ばつを機会に当たり前の水の大切さを確認する貴重な機会になりました。
日々に感謝の気持ちを忘れないでいきたいです☆
※父島は18日は20mmちょいしか降らず、
今も母島の半分の62mm。
まだまだ深刻な水不足の状況です。
50km離れているだけで、こんなにも違うものなのですね~
人口も観光客も多い父島なので、ぜひとも降ってほしいと願うばかりです。
■さて、今回の水不足。
気象庁のホームページからデータを拝借して表を作ってみました。
黄色で示した、去年の9月から雨が極端に少ないのが分かります。
頼みの綱の台風も去年はカゼ台風(雨が少ない風ばかりの台風)でした。
折れ線グラフにしてみると、もう少し比較しやすいでしょうか。
2015年の夏は台風が連続で来襲し、しっかり降ってくれたのです。
島にとって、春と秋の雨季と台風はとても必要なものであることが分かります。
災害に繋がると事態は深刻ですが、
やはり人は自然の中で生かされているのだなと感じます。
ダムがなければ雨水のほとんどは地表を流れ、
私たちが暮らす水が不足します。
昔は、沢が枯れることはなかったといいます。
気候なのか植生の変化なのかは分かりませんが、
今の私たちの暮らしにはとても大切な水であることは間違いないです。
4月の乳房ダムです。
草が生えていない周囲の部分が満水時の水位です。
とても水位が減っているのが分かると思います。
増えすぎた有機質を吸収するための空芯菜の栽培イカダが浮いています。
乳房ダムの貯水率が40%切った段階で海水淡水化装置を内地から取り寄せ、
稼働させています。
同時に農業用水のダムから飲料水用に転用、
随時大谷川に集まる水の汲み上げを行っています。
休日返上で大変な労力とエネルギーを浪費して私たちの暮らしを支えてくれていました。
本当にありがとうございます!
※ダムの立ち入りには許可が必要です。
■もう1方、深刻なのは農業用水のほうです。
母島には大沢ダムと玉川ダムの2つが農業用水のダムです。
大沢ダムは集落より北部にあり、
西浦の低い標高からソーラーシステムを使ってポンプアップし、
標高の高い蝙蝠谷の畑の上まで水を上げて使用しています。
水量は少ないのですが、
この渇水でも枯れずに水があり、飲料水の方に転用されていました。
もうひとつの玉川ダム。
貯水量は23000㎥。
こちらは集落南部の畑用で、
乳房山の中腹の比較的標高の高い位置にあり、
舟木山に面して作られています。
そこからポンプアップして見廻山のタンクに上げられ、
そこから評議平や中ノ平までパイプラインでひかれています。
こちらは入る沢の流入が1本で標高が高いため、なかなか溜まりません。
18日の雨でも10%貯水率が上昇した乳房ダムに比べて、
数センチしか上がりませんでした。
19日の段階で4.5m以下。6200㎥以下の状態です。
10年前は現行水準の6割程度の使用量だったそうです。
近年の春の使用量は大体ひと月に約3000t/月だそうです。
これは大型のハウスなど施設栽培の面積が増えたことも理由の一つになっています。
今回に限らず、3年前も農業用水は切迫した状態になりました。
現在の使用ペースで行くと、
単純計算であと2月持たない状況でした。
なので、現在母島南部の農地は
し尿処理場の最終処分の水(あとは海に流す状態の水)を
利用したりして、頑張ってしのいでいる現状です。
※ちなみに最終処分水は検査済みで飲んでも差し支えない品質の水だそうです。
これも毎日せっせと水を車で運んでくれている人のお蔭です!
ありがとうございます!
僕は微量ながらも含まれる可能性がある
界面活性剤と放射性物質、その他の化学薬品の畑への混入を避けるため、
現在農業用水を圃場には一切使用していません。
洗剤を使わないで洗濯をしているので、
家の最終洗濯水を運搬して畑にまいています。
水を大量に使うパッションフルーツの栽培、
そして施設栽培が増えた現在、
こうした雨の後にできる濁流を貯めておく仕組みが必要に迫られていると思います。
世界自然遺産になり、
大きなダムは作れない今、
新しい農のあり方も問われている気がします。
有難いことに今日の雨で乳房ダムはなんと1日で満タンに回復しました!!
玉川ダムは夕方に見に行ったら5.5m(9200㎥、約40%)にまで上がっていました♪
約1m上がったことになります。
明日も沢からの流入は続くと思います。
どのくらい溜まるのか気になりますね!
分かり次第、報告します♪
■当たり前に蛇口をひねれば出てくる真水。
この渇水を期にその大事さを有難さをひしひしと感じました。
世界にはそんな蛇口すらなく、
毎日数キロも水を運んで暮らす人たちがいる、
気候の変動ではなく、人と人の紛争でその蛇口どころか平和な暮らしを奪われている人がいる。
島でも農業用水を飲み水に車で運んだり、
川の水を汲み上げる人たちがいたり、
大雨で埋まった側溝や道路を掃除してくれる人たちがいる。
自然にも人々にも感謝の気持ちが溢れてきます。
このあまりにも嬉しい有難い天水は、
色んなおもいを交錯させてくれました。
ふと気が付くとこの大自然に対して驕る(おごる)態度になってしまう自分がいます。
日々、こうして生きていけるのは地球の自然があって、
そしてそれを支える人たちのおかげなのだなぁと、
感じさせてくれる有難い機会になりました。
ほんとうにありがとうございます。
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