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その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

ハワイの伝統料理 ~タロイモ(カロ)に魅せられて(ハワイ旅行記④)

2019年05月13日 | ハワイ研修(SHIP)
■今回のSHIPで参加したハワイのプログラムはどこから報告すればいいか悩むほど、
濃密な日々でした。

今回はタロイモ(ハワイ語でカロ)の伝統料理を2つ習ったので、シェアしたいと思います。


タロ(Talo =Kalo)を潰すための器、papa kuiai(パパクイアイ)、と打つ器具 pohaku kuiai(ポハククイアイ)。
ポハクは石という意味だそうです!

これを使って蒸した(焼いた)タロイモを叩き潰して、
お持ちのようなペースト状にしたのを「パイアイ」と呼び、
水で薄めて行ったのを「ポイ」と呼びます。
ハワイの伝統的な主食を作る道具なのです。

丁度、小笠原にも「つぶし石」というそっくりな伝統道具があります。
こちらもきっと伝わってきているんでしょうね~


もう一つはラウラウという、タロイモとティの葉で包まれた蒸し焼き料理。

そしてこの2つの組み合わせが信じられないほどマッチする、
言葉にならないほどの感動を得る事が出来ました♡


教えてくれたのはハワイアンの血をひく日系のたけちゃん、日本人の奥さんの由美さんです。

たけちゃんはほとんど日本語は話せませんが、
ハワイの伝統的な料理の方法、
サバイバル技術、
ハワイアンの心の在り方など、沢山の事を私達に教えてくれました♪

私達が訪れた時は臨月だった奥さんの由美さん(その後、無事に赤ちゃん誕生♡)は、
日本出身でこのSHIPの現地コーディネーターです。

英語も日本語も堪能で、
とても頭がクリアで、子供たちの素晴らしい相談役にもなっていました♪

私達は、この夫婦が営む先祖代々の森と
バビリオンという素晴らしいワークスペースでハワイの伝統料理を学びました。
本当にありがとうございましたm(__)m

これから作り方を紹介していきますね。


【ポイ(パイアイ)作り】
■まずはタロイモを中が柔らかくなるまで蒸します。

ハワイの伝統的な方法では、地面に穴を掘りそこで数時間焚火をして、
バナナの葉を敷いて芋を包み、また土を被せ1晩置くアースオーブンで調理します。

今回は時間の都合で圧力釜の力をお借りしました。

温かいうちに手やカサガイを使って皮をむいていきます。
カサガイはちなみに小笠原に沢山いますが天然記念物です(笑)。

皮を剥くと紫色の若干ドロッとしたような甘い糖質部分が見えます。

その部分をナイフを使ってそぎ取っていきます。

この紫の糖質部分は水分も豊富で甘い部分なので、別の料理などに使えるそうです。

八丈と小笠原の高校生たちもワイワイとハワイの伝統料理作りを楽しんでいます♪

講師のたけちゃんは実に丁寧に教えてくれます♡

そして、さっきより白くなった中心部分だけとなったタロイモを、
ナイフで程良い大きさに切ったら、今度はpohaku kuiai(ポハククイアイ)という打つ道具を使ってすり潰していきます。

今回はガラスの美しいポハククイアイもありました♪

みんなでペッタンペッタン、リズミカルに潰していきます。


これが慣れてくるまでなかなか難しい☆



ポハククイアイにベタっと付くうちはまだまだ。
水につけたヘラでそぎ落としながら、何度も潰していきます。
いつの間にかくっつかなくなるくらいが完成です♪

このお持ちのような状態をパイアイと呼ぶそうです。

ティーの葉っぱに包んでおいておきます。

このパイアイは常温で(冷暗所)とても日持ちがするらしく、
長い航海の時の大事な食糧になるそうです。

発酵が進むとほんのり甘い味から、酸味が増してくるそうです☆

このもっちり状のパイアイを水で薄めたものがハワイの主食、ポイになるとのことです。

ハワイでもこのような伝統的な作り方で作る場面は減ってきているそうです。



【ラウラウ作り】
ラウラウはタロイモとティの葉で包まれた蒸し焼き料理です。

まずは素材を包む葉っぱの準備から始まります。

これはタロイモの葉っぱです。
ハワイでは市場でも普通に売られています。

そしてティーリーフを綺麗に洗い、水気をふき取り、
芯の部分に少しだけナイフで切れ目を入れてから、
机の角を利用して固い芯部分を取り除きます。


そうしたら準備はOK。
今回はタロイモと豚の塩漬け、サーモンの塩漬けをタロイモの葉っぱにのせます。


そのあとは丁寧に包みます。
このタロイモの葉っぱ部分ごと食べるので、結構ボリュームがあります(*^_^*)


そのあとは先ほど芯を取ったティーリーフ2枚を使って包んでいきます。


これをみんなでいっぱい作りました!!


仕上がり具合がこんな感じです。


それらを圧力鍋に入れて、1時間蒸したら出来上がり!!


ホカホカのラウラウはティーリーフを空けるとこんな感じです。


ハッキリ言って、地味です(笑)。
しかし、食べてビックリ玉手箱でした!!


私達は差し入れてもらった他のハワイ料理の数々と一緒にワンプレートに盛り付けたのです。
右下のラウラウの存在感(笑)。

凄く気になるラウラウの味は、もう絶品でした♪

すぐさま日本酒を飲みたくなるほどでした!!

しかし、さらに凄いのはポイ(パイアイ)とよく合うのです!!
まさに主食とおかずの黄金のコンビネーション!

塩味の利いた絶妙な味のラウラウに、
あっさりとしたポイが超マッチング♡

僕はポイとラウラウがすっかり気に入ってしまいました♪


■八丈島のメンバーからは見事な島寿司がっ!!
ハワイの魚を使って、見事に高校生が作り上げておりました!!

美し~~~い!!

このハワイの伝統料理教室は滞在最後のクライマックスでした。

タケちゃん&由美ちゃん夫婦以外にも
ハワイ大学教授のハーマン・ファミリーも集まり、素晴らしい宴となりました☆(それについては後日アップ予定の記事参照)

もお、すべてが感激の嵐でした。

■一方、滞在先としてずっとお世話になったニックさんの家には素敵なパンノキが(笑)!

パンノキ(ハワイ語でウル)は里芋と並ぶ太平洋の島々の主食です。

こちらはニックさんがオーブンで焼いてくれて、美味しく頂きました♪

一番手前の白いものがパンノキ(ウル)です。

伝統的には焚火の中に放り込んで、
真っ黒に焼けたまわりを剥くと、中身が白くホクホクに仕上がっているそうです。

また、ニックさんはポイも作ってくれました。

ニックさんの作るポイはパパイヤも入って、甘い糖質部分も入ったタヒチ流のポイ。

これもデザートの様に食べれる美味しい代物でした(*^_^*)


■ハワイアンにとってタロイモ(カロ)が人々の祖先であると考えられ、
切り取った芽から、どんどん次の芋が育つことから、繋がる意味も持つ大事な作物、タロイモ。

講師のたけちゃんは
「いつもどんなときも、もっと学ぼうとする姿勢を大切に、
自分のルーツは何かを意識して暮らすこと、
言わなければ(表現しなければ)得られない」
と高校生たちに、私達に語りかけてくれました。

普通の観光や修学旅行じゃ得られないものを得られた気がします。

僕より遥かに若い島の高校生にとって、
小学4年生で来た次女にとってはどんな吸収をしたのでしょうか?


小笠原にはハワイから伝わったティーリーフもタロイモ、
パンノキも、魚も豊富にあります。
夢は膨らむばかりです!

島にあるもので、こんなにも美味しい主食とおかずを作れると思うとワクワクが止まりません(*^_^*) 

じつは本日、
母島の山マスターに母島北部の水芋の在り処を教えてもらう事が出来ました♪
しか~し、ここ2年の渇水で瀕死の状態で、もしかすると絶えているかもとのこと…
近いうちに探しに行きます!!

2年前の沖縄で乾燥に強い品種の里芋ココヤム(ちんぬく)を頂き、
今頑張って増やしています。

お米がなかなか生産するのが難しい小笠原。

ハワイで学んだタロイモはぜひとも、小笠原でも実践していきたいと思います。
自分たちが生き残るために必要な食物であると確信が得られました!!

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