何冊も本をもって移動しないと落ち着かない・・・今回も学会でいろいろ調査の本をゲットすることはわかっていても、やっぱり持って行ってしまうのである。
↓中国嫁日記
中国の本ならなんでも読んでみたいかんじだったので、気軽に読めそうかなと思ったら、確かにすぐに読んじゃった。国際結婚ものとしては、ダーリンは外国人のほうが視点が鋭くて面白いかもしれない。
紛争下の母性の本をまだ書いてるので、母子保健についてもちょっと知識を深めようと思って、 「アフガン母子診療所」も読んでみた。
↓日本の産婦人科医の本、なかなか面白い
アフガンの助産師が言う、「子どもがいるから、なにがあっても行きてゆけるのよ。産んでみたらすぐわかるわ」というのは、クメールルージュ時代に子どもを産んだ女性たちが必死に生き抜こうとした強さと似てるところがあるかな。驚きは、この人が滞在していた2003年は、未婚女性が出産するのは犯罪で、指定病院でしか出産できず、出産後に警察の捜査をうけて刑務所送りになる場合もあるそうな・・・・
せっかくなので、アフリカ関連も持ってきた。
↓Do They Hear When You Cryーずいぶん前に英語で読んだ本
一時期、FGM関連の本にかなり凝っていた時期があって、その時に読んだ本。わたしが女性の権利を守るために人生をかけたいって思ったのは、FGMっていう極端な女性の権利侵害を知ったから。それにしてもこの本は見事な翻訳で、英語も簡単に読めたんだけれど、これほどレベルの高い日本語なら、翻訳で読んだほうが理解が深まると思うのである。
↓毎日飲んでたワイン、一本35ランド、300円くらい?
久しぶりに恋愛小説でも読もうと思って、「砂の上のあなた」も読んでみた。
人間関係が複雑すぎて、ワインを飲みつつ読んでたら、途中から登場人物の関係性がわからなくなって、かなり混乱した・・・・主人公の父が、死んだら自分の骨を妻ではない恋人だった人といっしょに埋葬してほしい、っていう遺言のようなものを残すんだけれど、この設定だけでも十分に面白かったのでは?自分のルーツを探すっていう観点は面白いけれど、複雑すぎる・・・
↓南ア関係で面白そうなのも持ってきた
ちょっとカンボジアのことも出てきて、筆者が幅広く調査しているのがわかる。南アの真実委員会みたいに、加害者を人前で罵るというか批判するっていうのはカンボジアの社会ではちょっと無理だろうから、別の手法で「真実」を探すんだろうなあ・・・
日本から短期交換留学でくる数カ国混合チームの学生さんたちにカンボジアの女性と平和・安全について講義するので、この本を参考にしながら、以下のスライドをつくってみた。
Some questions to consider- いくつかの検討課題・視点
誰に対する正義なのか?正義の定義は?
誰が被害者で誰が加害者なのか?
犯罪(被害)の規模、人権侵害の深刻さは?
被害者は何を求めているのか?
誰が何を被害者に与えられるのか?
What about the rights of perpetrators?
加害者の権利擁護は?
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与えられた90分で、これ以外のこともたくさん話すので、どこまで話せるんだろうか・・・・
Motherhood at War の本も、草稿を編集する作業の大2ラウンドが終了。性犯罪調査(統計分野)の第一人者の一人であるエマが今回話していたのは、「複雑な調査の結果を、いかに簡潔に提示できるか、できればメッセージは1に絞り込んだ方がいい」って言ってるのをきいて、そうだよな・・・って反省。大量にある女性の声を、簡潔にまとめて(出版費用も助かるし!!)、ごちゃごちゃしないように努力しよう。