玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

タイムスデジタル化

2012年09月27日 | 日記
 今年三月に、市立図書館から本紙「越後タイムス」をデジタルデータ化したいので許可してほしい旨の連絡があった。創刊から約一年後の明治四十五年五月五日号からで、欠号もあるようだ。
 戦前のものは特に原紙の劣化が激しく、マイクロフィルム化はされたが、フィルムリーダーが老朽化して利用できない状況だという。時代とともに記憶媒体が変化したため、マイクロフィルムの利用価値は失われてしまった。
 CD化したところでCD自体が百年保つかどうか分からない。幸い、最近ではCDではなく、もっと大容量のUSBメモリというものがあるし、ファイル形式もPDFという共通性の高いものがあるから、これなら長期保存が可能になる。
 以前からネット上に「越後タイムス見出し一覧」がアップされていて、それを見て、紙面をコピーして送ってくれないかという問い合わせが結構ある。今までは図書館まで足を運んで閲覧して探し出し、コピーしてもらって送っていたが、データを提供してもらえば、図書館に行かなくても処理できる。
 データをいただけるということなので、迷うことなくOKした。しかし、百年分のデータである。どんな大容量のUSBメモリでも、何本も必要となると思っていたが、データ量は八ギガバイト弱で、八ギガのUSB一本で済むという。電気店で千二百円で売っている。
 データを受け取って、百年分のデータが、いかに週刊紙とはいえ、たった千二百円のこんな小さなメモリ一本に収まってしまうことに驚きを禁じ得なかった。データは戦時中の休刊をはさんで、昭和六十二年十二月十三日号まである。これで自宅に居ながらにしていろんな調べ物ができることになった。

越後タイムス7月25日「週末点描」より)

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