玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

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幻の近江商人講演会

2013年11月29日 | 日記
 同級生の土田茂博(ツチダ会計事務所所長)より、朝っぱらから電話があったので、いったい何事かと思ったら、滋賀県彦根市の岩根順子さんが講演で柏崎に来ていて、じきに電車でお帰りになるので、駅前のホテルまで来いというのである。その日は午前九時から親戚の葬式が入っていて、電話があったのが八時ちょっと前、時間がないではないか。あわてて葬式用に礼服を着て、ホテルのロビーに駆け付けたが、姿が見えない。駅の方を見るといつもの着物姿が目に入ったので、手を振って再会を喜んだ。
 岩根順子さんは彦根市でサンライズ出版を経営している方で、もう十六年続いている日本自費出版文化賞を運営する日本自費出版ネットワークの創立メンバーの一人であり、その屋台骨を支えている人だ。
 サンライズ出版では彦根市のみならず、滋賀県全体にフィールドを広げて、多くの郷土史本や自費出版の本を出版している。ここまで精力的に郷土の歴史を掘り起こす仕事をしている出版社を他に知らない。
 また、赤字覚悟で日本自費出版ネットワークの「自費出版年鑑」を出し続けているので、意気に感じて協力させてもらっている。季刊誌「Duet」も毎号送ってもらっているが、いつもその新鮮な切り口を参考にさせてもらっている。
「なぜ柏崎に?」とお聞きすると、江戸時代から明治初期まで全国各地で活躍した近江商人の精神を顕彰する「NPO法人三方よし研究所」の事務局長を岩根さんがつとめていて、最近入会した土田が主催して岩根さんを講師に招き、柏崎で近江商人を学ぶ講演会を開いたのだという。
 朝の短い会話の中で、近江商人と柏崎との関係の話題が出たが、北前船がそのことに深く関わっているようだ。岩根さんが調べて何か分かったら連絡くれると言われるので期待したいと思う。
 ところで「三方よし」とは「売り手よし、買い手よし、世間よし」という、近江商人の商売の基本理念だという。講演を聴いてみたかった。

越後タイムス11月25日「週末点描」より)

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偽装ベーコン

2013年11月29日 | 日記
 阪急阪神ホテルズの経営するレストランの食品偽装問題発覚に端を発して、全国いたるところの高級レストランで同じような問題が次々と露見している。高級レストランで食事をすることなどないので、ほとんど関わりのない世界の話だが、“偽装”を“誤表示”と言いつのる二重の“偽装”に憤りを感じる。
 いかに“誤表示”と強弁しようが、消費者離れは防ぎようもなく、それらのレストラン経営者は社会的な処罰を受けざるを得ないだろう。しかし、正直な表示を行って良心的にお客に提供しているレストランまで巻き添えを食うのを防ぐ方法はない。
 先日ある居酒屋で“芝エビの唐揚げ”がメニューにあり、食べてみようかと思ったが、“芝エビ”でなくて“バナメイエビ”ではないのかとの疑惑を感じ、結局注文することはなかった。どちらも食べたことがないので区別などできっこないのに、今回の事件で、そうした抑制が働いてしまうのだ。
 過去にも食品偽装事件はたくさんあったのに、我々はそのほとんどを忘れている。平成十三年から十五年にかけては牛肉偽装事件が多発し、日本ハムや雪印などの大手メーカーが関わっていたことも忘れている。
 平成二十年には不二家が消費期限を偽装表示して信頼を失い、柏崎市役所近くにあった店舗がペコちゃんと一緒に消えたことは、身近な話題だったのでよく覚えているが……。
 ここまで書いたら、さらに大手百貨店での食品偽装が報じられ、事件は拡大の一途の様相だ。三越伊勢丹までやっていたのかと思ったが、それはテナントでのことであって、監督責任を問われているのにすぎないと分かった。問題の性質が違うと思うのだが。
 ところで最近手作りのベーコンを楽しんでいるが、市販のベーコンよりはるかに美味しいのにびっくりしている。市販のものは燻製時間を短縮するために、燻液を注入したり、表面に吹きつけたりしたものがほとんどだそうで、そんなものを“ベーコン”として売るのを“偽装”とは言わないのだろうか。

越後タイムス11月8日「週末点描」より)

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柏崎で初めての談笑会

2013年11月29日 | 日記
 柏崎談笑会が初めて柏崎で開かれた。柏崎談笑会は昭和二十七年に、野島寿平が石黒敬七、山田貢に呼び掛けて設立されたもので、六十一年も続いていることになる。毎月一回必ず開かれていて、十一日に開かれたのは何と七百三十八回目だった。
 野島寿平は越後タイムスが戦後復刊する時に資金を提供した人で、タイムスの恩人の一人である。石黒敬七は柔道家で藤田嗣治をパリで投げた人、山田貢は東大出の医者で『あったとさ』の著書がある。
 越後タイムスとは縁の深い談笑会に、今回を含めて四回しか出席したことがない。最初は前主幹・吉田昭一の後を継ぐことになった時、二回目は開催日をその時限りで金曜日に変更してもらった時、三回目は週刊を月二回刊とする前の一昨年のことだった。
 昭和三十一年の新春号に談笑会忘年会のことが書いてあって、当時は主幹を退いて横浜にいた中村葉月が初めて出席したことを野島が書いている。ウィークデーの夜に開催される談笑会に出席することは、中村でさえ難しかったという、これは言い訳である。
 この時の出席者は十五人。決して多くはない。現在では堀井真吾さんや権田恭子さんなど若い人が参加していることもあって、毎回十人前後の参加がある。二人~三人で細々とやっていた時期もあるとのことで、よく途絶えなかったものだと思う。
 久しぶりに懐かしい方々にお会いできて嬉しかった。いつまでも続いてほしいものだ。

越後タイムス10月25日「週末点描」より)

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