都庁裏のホテルから新宿駅西口まで小雨の中を歩いた。雨が降っているのに、異常な暑さだった。高層ビル群が林立するSF的な景観が、あるところから突然、雑然とした繁華街の風景に変わる。歩いてみなければ分からない新宿らしさと言える。十五分かかった。
「柏崎談笑会」の二次会がお開きになったのは午後十一時を過ぎていた。帰りもホテルまで歩くつもりだったのだが酔眼朦朧、都庁の方角が分からない。仕方なくタクシーで帰らざるを得なかった。本当はゆっくり歩いてみたかった。
翌朝は目黒駅から目黒区美術館まで往復した。二日酔いが脚に重くのしかかる。目的は藤田嗣治の同美術館所蔵作品だったが、代表作もなく、地味な作品ばかりで期待はずれだった。足取りも重く「権之助坂」とかいう坂道を登って目黒駅へ。往復三十分。
次は広尾へ向かう。娘が勤めるイタリアン・レストランで食事をするためだ。恵比寿の駅から地図をたよりに歩くのだが、行けども行けども目的のレストランに到着しない。途中には五~六軒もイタリアンレストランがあった。イタリアンブームだなと思ったが、たたんだ後と思われる店もあった。高級住宅街である。味にうるさい人達を相手に競争も激しいのだろう。
広尾のレストランでゆっくりと食事。シェフ手打ちの生パスタと娘が自分で作ったというデザートが絶品だった。広尾というから格式の高いレストランかと思ったが、かなり庶民的で、居心地のいい店である。また来ることにしよう。再び歩いて恵比寿駅へ。往復四十分。脚が疲労した。
東京へ出ると、よく歩く。駅構内の移動で、登ったり降りたりが、荷物など持っているとなかなかにきつい。脚が鍛えられるに違いない。そういえば「談笑会」に集まった人達は、七十過ぎの人も八十過ぎの人も、極めて元気だった。足腰を日々鍛えているからかも知れない。
「柏崎談笑会」の二次会がお開きになったのは午後十一時を過ぎていた。帰りもホテルまで歩くつもりだったのだが酔眼朦朧、都庁の方角が分からない。仕方なくタクシーで帰らざるを得なかった。本当はゆっくり歩いてみたかった。
翌朝は目黒駅から目黒区美術館まで往復した。二日酔いが脚に重くのしかかる。目的は藤田嗣治の同美術館所蔵作品だったが、代表作もなく、地味な作品ばかりで期待はずれだった。足取りも重く「権之助坂」とかいう坂道を登って目黒駅へ。往復三十分。
次は広尾へ向かう。娘が勤めるイタリアン・レストランで食事をするためだ。恵比寿の駅から地図をたよりに歩くのだが、行けども行けども目的のレストランに到着しない。途中には五~六軒もイタリアンレストランがあった。イタリアンブームだなと思ったが、たたんだ後と思われる店もあった。高級住宅街である。味にうるさい人達を相手に競争も激しいのだろう。
広尾のレストランでゆっくりと食事。シェフ手打ちの生パスタと娘が自分で作ったというデザートが絶品だった。広尾というから格式の高いレストランかと思ったが、かなり庶民的で、居心地のいい店である。また来ることにしよう。再び歩いて恵比寿駅へ。往復四十分。脚が疲労した。
東京へ出ると、よく歩く。駅構内の移動で、登ったり降りたりが、荷物など持っているとなかなかにきつい。脚が鍛えられるに違いない。そういえば「談笑会」に集まった人達は、七十過ぎの人も八十過ぎの人も、極めて元気だった。足腰を日々鍛えているからかも知れない。
(越後タイムス2月19日「週末点描」より)