画家の木下晋さんが半年ぶりに柏崎にお出でになり、一夜歓談することができた。いろいろな情報を得ることができたので、一部紹介しておきたい。
昨年十月、私どもが柏崎で開いたアール・ブリュット展のフランス版が、今年三月からパリのアル・サン・ピエール美術館で開かれている。その様子が、二十日のNHK「新日曜美術館」で紹介されるという。柏崎展で注目を浴びた澤田真一さんや、舛次崇さんの作品も出品されているので見逃すことはできない。
パリ展はヨーロッパの人々に大きな反響を呼んでいるようで、木下さんは「日本が海外に誇りにできるのは、アール・ブリュットだけだ」と言われる。十九世紀末のフランスに日本の浮世絵が紹介されて、いわゆる“ジャポニスム”の流れを生んだことに匹敵する快挙だとまで断言される。
浮世絵はフランスの絵画を変え、ヨーロッパ絵画の歴史に大きな影響を与えた。三年前、スイス、ローザンヌで開催された「日本のアール・ブリュット」展もそうだったが、今回の「アール・ブリュット・ジャポネ」展は、もう一度、ヨーロッパ絵画に影響を与えるものとなるかも知れない。
その仕掛け人は柏崎で講演してしただいたボーダレス・アート・ミュージアム「NOMA」のアート・ディレクター、はたよしこさんで、三月には当然渡仏されたものと思っていたが、木下さんによれば肺炎にかかってしまって、フランスに行くことができなかったのだという。お気の毒なことだった。
パリのアール・ブリュット・ジャポネ展の会期は来年の一月二日までだ。木下さんは自身の作品が出品されるある展覧会とジャポネ展を観るために、十一月にパリに行く予定だという。“一緒に行かないか”とのお誘いを受けた。行きたい。どうしても行きたい。なんとかして行きたい。
昨年十月、私どもが柏崎で開いたアール・ブリュット展のフランス版が、今年三月からパリのアル・サン・ピエール美術館で開かれている。その様子が、二十日のNHK「新日曜美術館」で紹介されるという。柏崎展で注目を浴びた澤田真一さんや、舛次崇さんの作品も出品されているので見逃すことはできない。
パリ展はヨーロッパの人々に大きな反響を呼んでいるようで、木下さんは「日本が海外に誇りにできるのは、アール・ブリュットだけだ」と言われる。十九世紀末のフランスに日本の浮世絵が紹介されて、いわゆる“ジャポニスム”の流れを生んだことに匹敵する快挙だとまで断言される。
浮世絵はフランスの絵画を変え、ヨーロッパ絵画の歴史に大きな影響を与えた。三年前、スイス、ローザンヌで開催された「日本のアール・ブリュット」展もそうだったが、今回の「アール・ブリュット・ジャポネ」展は、もう一度、ヨーロッパ絵画に影響を与えるものとなるかも知れない。
その仕掛け人は柏崎で講演してしただいたボーダレス・アート・ミュージアム「NOMA」のアート・ディレクター、はたよしこさんで、三月には当然渡仏されたものと思っていたが、木下さんによれば肺炎にかかってしまって、フランスに行くことができなかったのだという。お気の毒なことだった。
パリのアール・ブリュット・ジャポネ展の会期は来年の一月二日までだ。木下さんは自身の作品が出品されるある展覧会とジャポネ展を観るために、十一月にパリに行く予定だという。“一緒に行かないか”とのお誘いを受けた。行きたい。どうしても行きたい。なんとかして行きたい。
(越後タイムス6月18日「週末点描」より)