玄文社主人の書斎

玄文社主人日々の雑感もしくは読後ノート

除雪ボランティアを体験

2006年01月23日 | 日記
 十四・十五日に市内高柳町を中心に予定されていた、ボランティアによる除雪作業は、気温が上がり雪が小康状態となったこともあって、中止になったが、知人の依頼で個人的に除雪の手伝いをさせてもらった。十四日には国道の排雪も終わっていて、道路の雪はそれほどでもなかったが、家屋の周辺には、まち中では想像もつかないほどのおびただしい雪が積もっている。
 したがって、除雪作業も、まち中とは比較にならぬ重労働となる。普段ペンより重いものを持ったことがない(?)ので、三十分もしないうちに汗だくになり、腰が痛くなってくる。コツが分からないために、不要な力を入れるから、そういうことになる。
 しかし、慣れてくると、力の入れ具合も分かってきて、次第に楽になってくる。山登りと一緒である。最初の三十分ぐらいは、大変キツイものがあるが、しばらくするとあまり疲れを感じなくなる。あれと同じことだと思った。
 屋根から落ちてくる雪を邪魔にならない所まで運ぶのが主な作業だったが、いろんなことを教えられた。雪が屋根からすべり落ちて、下の雪とつながっている。そのままにしておくと、雪の重みで屋根の端が痛んでしまう。だから、つながった雪を切らなければならない。これを“コヅラを切る”と言うのだそうで、はじめて聞く言葉だった。
 この時注意しなければならないのは、大量の雪が一斉に落ちてきて、除雪者が雪に埋まってしまうことだ。下手をすると命を失うことになる。雪下ろし中に屋根から転落する危険だけではないのだ。すでに豪雪による死者は、県内で十六人、全国で九十人に達している。
 高柳の高齢化率は高い。今後も雪が降り続くなら、多くのボランティアが必要とされる。大した役には立たなかったが、「一人ではないと思うだけでも気が楽になる」との地元の人の言葉に、切実なものを感じた。