哲カフェにこんな力があるなんて!
これも参加者の皆さんの力に他なりません!
わたしにとって、てつがくカフェとは自分のことを知る機会を与えてくれる大切な場所です。
最初に参加したのは、シネマdeてつがくカフェが開催された映画館でした。
冬のハンナアーレントは仕事の都合で観れず、その次の春に行われた「ある精肉店のはなし」を観て、そのあとの参加者の方たちのやりとりを聴き衝撃を受けたのです。
わたしよりずっと若い人も年上の人も、真剣に自分の考えをみんなにわかる言葉で力強く話していました。
わたしは、若いころは勉強が好きなことを恥ずかしいとかカッコ悪いと思い、人に話すなんてもってのほかで、自分のいる世界や未来について真剣に考えたり、世界観や思想などの考えを確立する努力を全くしなかったのです。
それをこのときはとても後悔しました。
一人で映画を観たことも実はその日が初めてだったのですが、終わったあとに感想などを知らない人たちと共有できるということは他に無いことなので、とても魅力的に感じました。
そのあと「人生をやり直すとは」というテーマで、通常の形式のてつがくカフェがありました。
その時はテーマに惹かれて参加しましたが、自分で想像していた以上に、みなさんが活発に意見を出し合っていたので驚きました。
わたしの友人はみんな明るくて、楽しい話にかわいらしく笑い合う人ばかりで、わたしはそれが居心地がいいとずっと思って生きてきたのですが、自分が過ごしてきた時間とは全くかけはなれた空間がそこにありました。
正直言って最初はなじめないだろうなと思いました。
わたしは難しいことはしゃべれないし、学歴もないので頭も良くないし、結局のところここは、人生がやり直せるかやり直せないか教えてくれるわけじゃないみたいだし…と少し暗い気分になったのです。
いま思えば、セミナーではないので答えや指針のようなものを提示されるわけではないところがおもしろいのですが、答えが欲しかったころだったので少しがっかりしました。
でも、てつがくカフェの二時間が終わって、そのまま飲み会に突入したのでなんとなく帰らず居座り続けていたころに、世話人の純さんが初参加ということでいろいろとわたしの話を引き出してくれたので
離婚しちゃったから行くところないので来てみたんです
と話したわたしに対してガハハーと豪快に笑って
「てつカフェへようこそ!!」
と楽しそうに言ったのです。
いまになってみれば、いい気分でニコニコと酔っていただけだろうとわかるのですが、その時はびっくりしたし、とても感動しました。
世間では離婚は珍しくないことでも、わたしはそれが2回目だったので、さすがに人より多いし落ち込んでいたのですが、そう伝えても同情やあわれみや、または好奇の目で見られなかったことが初めてだったからです。
きっとここの参加者の人たちが持っている、他人を判定するフィルターみたいなものが普通じゃないんだなと感じました。
というか、そもそも他人を判定するような目線など持っていない人たちだけが集まっているのかもしれません。
それはすごく貴重なことだと思います。
会が終わるころには、この人たちのところに一緒にいて、わたしが持っている「普通」という感覚から抜けたいなと思うようになりました。
今では参加することに何のためらいもなく、むしろバカなりに話題にきちんと参加できるように数日前からいくつも考えをまとめていくようにしているのですが、当日になると本当に予想できない意見がどんどん出てきて、わたしが考えていたこととは違う方向に進んでいくので事前準備はたいていムダに終わります。
それでも、ひとつひとつが今の自分の毎日にとても心強い光を当ててくれている気がします。
てつカフェに参加するようになって一番変わったのは職業です。
デパートで洋服を売る仕事しかしたことが無かったのですが、資格を取得したので3月から介護職員として福祉施設で働くことにしました。
これは完全にてつカフェの空間や、そこで出会った方たちの影響だと思います。
まだ参加歴は浅いのですが、それでも毎月、この場になじめるように誠実に毎日を消化しようと過ごしてきました。
自分はどう思うか、どう考えるか、脳みそをフル稼動して自分について掘り下げて考えていけば、たどりついた答えが何であろうと必ずわたしを肯定してくれる人たちがいる、それは何にもまさる宝物だと思います。
そのおかげでわたしは自分が本当に求めている新しい道を見つけることができたと思っています。
常連と自ら言うにはおこがましい身ですが、これからも対話を通じていろいろな方と交流を深め、わたしなりの人生観をきちんと構築していけたらいいなと思います。
どうかてつがくカフェがいつまでもこの福島に存在しつづけ、わたしのようにさまよっている人間を導く光でありますように。
これも参加者の皆さんの力に他なりません!
わたしにとって、てつがくカフェとは自分のことを知る機会を与えてくれる大切な場所です。
最初に参加したのは、シネマdeてつがくカフェが開催された映画館でした。
冬のハンナアーレントは仕事の都合で観れず、その次の春に行われた「ある精肉店のはなし」を観て、そのあとの参加者の方たちのやりとりを聴き衝撃を受けたのです。
わたしよりずっと若い人も年上の人も、真剣に自分の考えをみんなにわかる言葉で力強く話していました。
わたしは、若いころは勉強が好きなことを恥ずかしいとかカッコ悪いと思い、人に話すなんてもってのほかで、自分のいる世界や未来について真剣に考えたり、世界観や思想などの考えを確立する努力を全くしなかったのです。
それをこのときはとても後悔しました。
一人で映画を観たことも実はその日が初めてだったのですが、終わったあとに感想などを知らない人たちと共有できるということは他に無いことなので、とても魅力的に感じました。
そのあと「人生をやり直すとは」というテーマで、通常の形式のてつがくカフェがありました。
その時はテーマに惹かれて参加しましたが、自分で想像していた以上に、みなさんが活発に意見を出し合っていたので驚きました。
わたしの友人はみんな明るくて、楽しい話にかわいらしく笑い合う人ばかりで、わたしはそれが居心地がいいとずっと思って生きてきたのですが、自分が過ごしてきた時間とは全くかけはなれた空間がそこにありました。
正直言って最初はなじめないだろうなと思いました。
わたしは難しいことはしゃべれないし、学歴もないので頭も良くないし、結局のところここは、人生がやり直せるかやり直せないか教えてくれるわけじゃないみたいだし…と少し暗い気分になったのです。
いま思えば、セミナーではないので答えや指針のようなものを提示されるわけではないところがおもしろいのですが、答えが欲しかったころだったので少しがっかりしました。
でも、てつがくカフェの二時間が終わって、そのまま飲み会に突入したのでなんとなく帰らず居座り続けていたころに、世話人の純さんが初参加ということでいろいろとわたしの話を引き出してくれたので
離婚しちゃったから行くところないので来てみたんです
と話したわたしに対してガハハーと豪快に笑って
「てつカフェへようこそ!!」
と楽しそうに言ったのです。
いまになってみれば、いい気分でニコニコと酔っていただけだろうとわかるのですが、その時はびっくりしたし、とても感動しました。
世間では離婚は珍しくないことでも、わたしはそれが2回目だったので、さすがに人より多いし落ち込んでいたのですが、そう伝えても同情やあわれみや、または好奇の目で見られなかったことが初めてだったからです。
きっとここの参加者の人たちが持っている、他人を判定するフィルターみたいなものが普通じゃないんだなと感じました。
というか、そもそも他人を判定するような目線など持っていない人たちだけが集まっているのかもしれません。
それはすごく貴重なことだと思います。
会が終わるころには、この人たちのところに一緒にいて、わたしが持っている「普通」という感覚から抜けたいなと思うようになりました。
今では参加することに何のためらいもなく、むしろバカなりに話題にきちんと参加できるように数日前からいくつも考えをまとめていくようにしているのですが、当日になると本当に予想できない意見がどんどん出てきて、わたしが考えていたこととは違う方向に進んでいくので事前準備はたいていムダに終わります。
それでも、ひとつひとつが今の自分の毎日にとても心強い光を当ててくれている気がします。
てつカフェに参加するようになって一番変わったのは職業です。
デパートで洋服を売る仕事しかしたことが無かったのですが、資格を取得したので3月から介護職員として福祉施設で働くことにしました。
これは完全にてつカフェの空間や、そこで出会った方たちの影響だと思います。
まだ参加歴は浅いのですが、それでも毎月、この場になじめるように誠実に毎日を消化しようと過ごしてきました。
自分はどう思うか、どう考えるか、脳みそをフル稼動して自分について掘り下げて考えていけば、たどりついた答えが何であろうと必ずわたしを肯定してくれる人たちがいる、それは何にもまさる宝物だと思います。
そのおかげでわたしは自分が本当に求めている新しい道を見つけることができたと思っています。
常連と自ら言うにはおこがましい身ですが、これからも対話を通じていろいろな方と交流を深め、わたしなりの人生観をきちんと構築していけたらいいなと思います。
どうかてつがくカフェがいつまでもこの福島に存在しつづけ、わたしのようにさまよっている人間を導く光でありますように。