てつがくカフェ@ふくしま

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対話と珈琲から始まる思考の場

てつがくカフェ@ふくしま2019.7.20.「なぜ化粧をするのか?」

2019年06月21日 09時39分51秒 | 開催予定
7月は化粧について考えます。

化粧は古代社会に起源をもつ長い歴史のある文化ですが、

時とともにそのあり方は変わってきました。

もともとは貴族など特権階級の間で流行し、

その場合、女性ばかりでなく男性も化粧をしていました。

ヨーロッパではキリスト教(カトリック)全盛の時代に、

化粧は虚飾の罪(7つの大罪のうちの傲慢の罪)にあたるとして、

廃れたこともあったようですが、宗教改革後に復活を遂げました。

現在のように、化粧するのは基本的に女性であって、

男性はめったにしないという状況になったのは、

近代市民社会が定着してきたこの200年くらいのことのようです。

現代においては化粧というのはきわめてジェンダー性を帯びた行為になっており、

今回の問いもジェンダー問題を意識しながら立てた面は否めませんが、

「なぜ女性は化粧をするのか?」という限定的な問いにはせず、

一般的な問いにしておくことによって、そもそもなぜ人間は化粧をするのか、

という根源的な問題まで考え議論する余地を残しておきました。

というわけで、次回のテーマは「なぜ化粧をするのか?」です。

てつがくカフェ@ふくしま2019.7.20.
【テーマ】「なぜ化粧をするのか?」
【日 時】2019年7月20日(土)
     16:00~18:00
【場 所】福島市市民活動サポートセンター A1会議室

       チェンバおおまち3階 (福島市大町4-15)
【参加費】無料 (飲み物も無料)
【事前申し込み】不要 (直接会場にお越しください)
【問い合わせ先】onohara@educ.fukushima-u.ac.jp




私は以前、フェミニズムの立場の女性研究者の方々と共同研究で御一緒した時、

彼らが社会や男性たちから押し付けられる女性性を激しく非難する一方で、

いつもきれいにお化粧をされていたことにちょっと違和感を覚えたことがあります。

女性は常に化粧をして外面を美しく粧っていなければならない、

というのも社会や男性から押し付けられたジェンダーバイアスではないのか、

高いお金を払い、毎朝の貴重な時間を使って化粧をするのを放棄することこそ、

フェミニストがまず実践すべきことなのではないか、

そんなふうに思ってしまったのです。

今から思えば、この200年くらいの風潮を前提とした近視眼的な考えでしたが、

しかし、フェミニストは/なのになぜ化粧をするのか? という問題も、

ぜひこの機会に一緒に考えてみたいと思います。

「てつがくカフェ@ふくしま」は誰でも気軽に対等に、

安心して何でも話し合える場です。

初めての方もお気軽にご参加ください。