てつがくカフェ@ふくしま

語り合いたい時がある 語り合える場所がある
対話と珈琲から始まる思考の場

てつがくカフェ@ふくしま2017.6.10.「学校に部活動は必要か?」

2017年05月30日 07時42分21秒 | 開催予定
「第43回てつがくカフェ@ふくしま」での議論を踏まえて、
第2期の「てつがくカフェ@ふくしま」を再開したいと思います。
本来なら新しい趣意書を作ったり、新しいルールを作って公開するのが先なのでしょうが、
たまたま会場の都合で開催日が目前に迫ってしまっておりますので、
次回開催告知を先にさせていただきます。

てつがくカフェ@ふくしま2017.6.10.
【テーマ】「学校に部活動は必要か?」
【日 時】2017年6月10日(土)16:00~18:00
【場 所】福島市市民活動サポートセンター 交流広場
      チェンバおおまち3階 (福島市大町4-15)
【参加費】無料 (飲み物は各自御持参ください)
【事前申し込み】不要 (直接会場にお越しください)
【問い合わせ先】fukushimacafe@mail.goo.ne.jp


1月には「義務教育に何を求めるか?」というテーマで話し合いましたし、
昨年の「U-19てつがくカフェ@ふくしま」では、「学校の勉強は本当に必要か?」を問いました。
今回は、近年に至ってようやく少しずつ問題視されるようになってきた、
学校での部活動について取り上げたいと思います。

日本人にとっては学校に各種の部活動があって、生徒・児童がそのどれかに所属し、
顧問の先生が指導や試合等の引率にあたり、PTAも全力でバックアップするというのは、
学校の風物詩として当たり前の風景になってしまっているように思いますが、
そもそも部活動というのは課外活動なわけですから、
学校がそれをしなければならないと決まっているわけではありません。
地域のスポーツ少年団や各種武道場、音楽教室、芸術教室などで、
きちんとした指導者の下、各自が必要に応じて行えばよいという考え方もありえます。
てつがくカフェ@ふくしまの参加者の中には学校教員をしている方々もおられるので、
学校教員が減らされる中、専門家が揃わないところで各種部活動を維持していくことの困難さ、
最低賃金も保障されない休日出勤の過酷な実態などが折に触れて報告されていました。
3月には高校山岳部の痛ましい雪崩遭難事故も発生してしまいました。
一部には顧問の先生方の責任を追及する声もあるようですが、
はたしてあれは学校教員が担わなければならない仕事だったのでしょうか?
そういう疑問の声がある一方で、福島大学人間発達文化学類には今年も、
目をキラキラさせながら「部活の指導をするために学校教員になりたいです」と語る学生が、
数多く入学してきています。
学校時代の一番の思い出は部活動での経験であるという人は圧倒的に多いことでしょう。
親の立場からしても、放課後や週末に子どもたちを学校に任せておけるというのは、
ひじょうにありがたいシステムであることは間違いないでしょう。

ここまで深く日本社会に定着してしまった学校の部活動ですが、
はたしてそれは本当に必要なのか、このままで大丈夫なのか、今後どうしていけばよいのか、
みんなで一緒に考え話し合ってみませんか。
初参加の方でも気軽に対等に安心して何でも話し合える場です。
皆さまのご来場をお待ち申し上げます。

第43回てつがくカフェ@ふくしま報告

2017年05月08日 15時48分15秒 | 定例てつがくカフェ記録
「『てつがくカフェ@ふくしま』を今後どうしたらいいのか?」をテーマにした、
第43回てつカフェが4月15日に開催され、
なんと20名もの参加者が集ってくださいました。
冒頭30分ほどかけて、今回のような問題を話し合わなければいけなくなった経緯を、
世話人のほうから説明させていただきました。
その上で、参加者の皆さまからてつカフェを今後どうしたらいいのか、
自由に意見を述べていただきました。
会において合意できたこと、合意できなかったこと、
世話人の一存に委ねられたことなど諸々ありましたが、
箇条書きで簡潔にお伝えしたいと思います。
まず全員一致で合意されたことは次の点です。

・福島市において何らかの形で哲学カフェを続けていくこと。

それが「てつがくカフェ@ふくしま」であるべきか、
別名称の会合に変わってもいいのかについては意見は割れました。

・「てつがくカフェ@ふくしま」であることに意味があるので固有名を残すべき。
・名前にはこだわらないので場さえ残ればそれでいい。
・区切りを付ける意味で「てつがくカフェ@ふくしま」に
 「新」とか「第2期」とか「Ver.2」などを付す。

続けていくとして、今後どのように運営していったら続けられるのか、
ということに関する議論に多くの時間が割かれました。
その前提として、そもそも「てつカフェ」を開催するためには何が必要か、
ということが話し合われました。

・場所
・テーマ、問いかけ
・参加者
・ファシリテーター
・広報媒体(ブログやメーリングリスト)
・ルール(「てつがくカフェ@ふくしまの進め方」)
・趣意書
・てつカフェの記録
・コーヒー

世話人は、これらのうち参加者を除くすべての手配をしていたわけですが、
世話人が1名辞任したことによって、今後これらをどう準備できるのか、
これまで「てつがくカフェ@ふくしま」として利用・蓄積してきたものを、
どこまで引き継げるのか議論されました。

・これまでは一参加者として当日来て話して帰るだけだったが、
 今後はちょっとぐらいなら運営のお手伝いをしてもいい。
・とはいえ、さすがにファシリテーターはできないと思う。
・慣れの問題なので、常連さんであればファシリテーターもできるのではないか。
・その日のテーマも参加者どうしで話し合って決めている哲カフェもあるらしいが、
 世話人があらかじめテーマを決めて参加者を募る「@ふくしま」のスタイルがよい。
・そのための広報媒体(ブログやメーリングリスト)は大事。
・メーリングリストを引き継ぐことはできるのか?
・メーリングリストは簡単に作成できるので新たに参加者を集えばよいのではないか。
・現行の「てつがくカフェ@ふくしまの趣意書」はとてもいい。
 趣意書はてつカフェのよりどころであり、目指すものである。
 その精神に共鳴して皆集まってきているのだから、趣意書を変えるわけにはいかない。
・趣意書よりも重要なのはルール(「てつがくカフェ@ふくしまの進め方」)のほう。
 ルールさえあれば、趣意書のほうは不要ではないか。
・新しい趣意書をみんなで考えてはどうか?
・ブログ上の「てつがくカフェ@ふくしまの記録」はとても大事。
 参加できたときもできなかったときも、読み返してはさらに考え続けている。
・「記録」は素晴らしい財産。しかしあれを作成するのは大変なはず。
・てつカフェの翌日くらいには「記録」がアップされているので感服していた。
 しかし、今後に向けてあれを維持し続けるのは難しいのではないか。
・記録をアップすることはルールのなかに明記されていた。
 今後、記録をあきらめるのであれば、ルールも書き換える必要が出てくる。
・コーヒーも各自用意すればいいのではないか。

等々、いろいろな意見が出されました。
ある程度の方向性は見えてきたものの、
いずれの論点に関しても明確な合意には至りませんでした。
その他、開催形態についてもさまざまなアイディアが出されました。

・ネットでライブ実況し、ネット経由で発言できるようにする。
・月1回の開催にこだわらなくてもいいのではないか。

お一人の方から、今回このような事態に陥ってしまったことは許しがたいので、
1年間ぐらいてつカフェは休止してみんなの気持ちが落ち着くのを待つべきである、
との意見も出されました。
これに対しては、1、2ヶ月くらい空くのはかまわないとしても、
1年も休止したりしてそのまま立ち消えになってしまうことを恐れる意見が
何人かの方から出されました。
こういう場を必要としている誰かが必要なときに来られるように、
哲学カフェを開き続けておくことが大事だとのことでした。
一時休止するか否か、休止するとしてどのくらいの期間休止するのかに関しては、
最終的に世話人に一任されることになりました。

第43回の記録としてここに残しておけるようなことはだいたいこれぐらいでしょうか。
以上の話し合いを踏まえて「てつがくカフェ@ふくしま」を今後どうするか、
世話人のほうで決めて近々発表させていただきます。
とりあえず5月はてつカフェはお休みいたしますのでご了承ください。
いずれにせよ、福島に灯った哲学カフェの火を絶やさぬようにしたいと思っておりますので、
今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。