てつがくカフェ@ふくしま

語り合いたい時がある 語り合える場所がある
対話と珈琲から始まる思考の場

てつがくカフェ@ふくしま2017.8.12. 「猥褻とは何か?」

2017年07月28日 18時41分53秒 | 開催予定
ついこのあいだ7月のてつカフェを開催したばかりですが、
会場の空き具合により8月のてつカフェはほんの2週間後の8月12日(土)となりました。
テーマはこちらっ!

てつがくカフェ@ふくしま2017.8.12.
【テーマ】「猥褻とは何か?」
【日 時】2017年8月12日(土)
     16:00~18:00
【場 所】福島市市民活動サポートセンター A-2会議室
      チェンバおおまち3階 (福島市大町4-15)
【参加費】無料 (飲み物は各自御持参ください)
【事前申し込み】不要 (直接会場にお越しください)
【問い合わせ先】fukushimacafe@mail.goo.ne.jp


「猥褻 わいせつ」。
素敵な響きの言葉です。
「薔薇」や「檸檬」と並んで、読めるけど書けない漢字の筆頭かもしれません。
この機会にぜひ書けるようになりたいものです。
猥褻。
私は大好きですが、世間からはよく毛嫌いされているようです。
最近もビールのCMが炎上して放送中止に追い込まれていましたね。



私なんかは、出張先でこんなシチュエーションはゼッタイにありえないよなあと思いつつ、
(一見のお店で見知らぬ異性の客と同席できたりしない、
 CoCo壱番屋でもないかぎり、缶ビールが缶のまま出てきたりしない、等々)
そんなに目くじら立てるほどのものでもないんじゃないのと思って見ていました。
それに比べると宮城県のCMのほうがよっぽどあからさまに猥褻です。



だからといって、これも放送してはならないというほどのものでもないように思います。
壇密さん以外の人にやらせると、その人に対するセクハラの可能性もありましたが、
絶妙なキャスティングによってそこらあたりもギリギリで回避しているように見えましたし、
まあ「宮城県、何やってんだよ」と笑って流せる程度ではないかな、と。

なんにせよ「猥褻」というのは人間の起源に関わるものでありながら、
表舞台に出てきたとたんに白眼視され忌み嫌われる厄介者のようです。
そもそも「猥褻」とは何なのでしょうか?
どこまでが猥褻ではなく、どこからが猥褻なのでしょうか?
猥褻はいけないこと、いけないものなのでしょうか?
もう6年以上てつカフェやってきましたが、
この問題、扱ったことなかったですね。
私が一番好きそうなテーマだというのに盲点でした。
このテーマを提案してくださった、
前回の2次会参加メンバーの皆さまに感謝申し上げます。

というわけで、次回は猥褻とは何かを問います。
ふだん話せないようなエロい問題について、
きわめて真面目に、とことん真摯に考え話し合ってみませんか。
初参加の方でも気軽に、対等に、安心して何でも話し合える場です。
皆さまのご来場をお待ち申し上げます。

P.S.
なお、次々回は9月16日(土)です。
9月は久しぶりに本 de てつがくカフェをやりたいと思っております。
課題図書は雨宮処凛の『ともだち刑』
「てつがくカフェ@ふくしま」を始める前に、
仙台の書評カフェを視察に行ったときに読んで衝撃を受けた本です。
180ページ足らずの薄い小説なのですぐに読めますが、
文庫本は売り切れてしまっているようなので、古本で買うか Kindle で買うか、
あらかじめ告知しておきますのでお早めにご入手ください。

てつがくカフェ@ふくしまの対話のルール(改訂案)

2017年07月22日 01時06分24秒 | 「てつがくカフェ@ふくしま」について
「てつがくカフェ@ふくしま」が 2017年6月より再出発を期すにあたって、

「趣意書」と「てつカフェの進め方」を改訂したいと思っておりましたが、

なかなかその余裕がなく、改訂案を提示することのないまま、

会だけは再開してしまっておりました。

やっと前期の授業が終わって、とりあえず「進め方」の改訂案を考えてみました。

明日のてつカフェで皆さんにお見せして、今後いろいろとご意見を賜りながら、

新しいてつカフェにふさわしい Constitution に練り上げていきたいと思います。

4月の議論を承けて「趣意書」よりもこちらのほうが Constitution な気がしたので、

「進め方」ではなくストレートに「ルール」と名づけてみました。

その点も含めてご意見を賜れればと思います。

1の「自由」と2の「安心」の項目は以前の「進め方」にはなかったものです。

参加者の皆さまからのご意見をおうかがいして、

3の「対等」や4の「対話」という要素よりも大事なのではないかと思い、

冒頭に掲げることにしました。

「進め方」の中にあった「ファシリテーター」に関する項目は、

「進め方」であれば必要であったかもしれませんが、

「ルール」の中に書き込むことではないような気がしたので削除してみました。

ぜひ「進め方」と見比べてみて、やはりこれは落とすべきではないのではとか、

優先順位はこちらのほうが先ではないかとか、

あるいは、どちらにも書かれていないけれどもこんなことも必要なのでは等、

何でもご意見を「自由」に「安心」してお知らせください。

けっして世話人の意見が優越することなく「対等」に、

皆さまとの「対話」を通じて決めていきたいと思います。

ただしこれに関しては無限に「考え続ける」のではなく、

ある時点で「結論」を出したいと思っておりますので、

ご意見はメッセージやコメントやメールを通じてお早めにお知らせください。



【てつがくカフェ@ふくしまの対話のルール(改訂案)】

1.哲学カフェは自由な対話の場です。

1-1.考えるだけなら自由です。人間は無限に何でも思考することが可能です。
1-2.「てつがくカフェ@ふくしま」では、皆さんが考えたことを何でも自由に話すことができます。
1-3.場の雰囲気に迎合することなく、誰の意見に対してもいくらでも反論してかまいません。

2.哲学カフェは安心して話し合える場です。

2-1.誰かの意見に反対するのは自由ですが、その人を人格的に否定してはいけません。
2-2.他の人の意見は最後まで聞き、できるかぎり正確に理解するよう努力しましょう。
2-3.発言を強要されることもないので、人の意見を聞いて考えているだけでもかまいません。

3.お互いに対等な立場で話し合ってください。

3-1.哲学カフェに集う人々は老若男女さまざまあれど、それぞれがそれぞれの経験を有する同じ人間どうし、対等な立場で話し合ってください。
3-2.参加者の中に例えば上司と部下、教師と教え子等がいたとしても、この場では上下関係は忘れて対等な参加者として話し合い、「○○先生」など敬称をつけて呼ぶのもやめましょう。
3-3.哲学その他に関する専門知識があるかないか、多いか少ないかということを争う場でもありません。どうしても専門用語を用いる場合は皆さんにわかりやすく説明してあげてください。

4.独白の応酬ではなく、対話となるように努力しましょう。

4-1.皆さん最後まで聞いてくださいますが、あなた一人の独演会となってはいけないので、話はわかりやすくできるだけ簡潔にまとめるようにしてください。
4-2.他の人の意見に触発されてあなたが新たに何を考えたのかを皆さんにシェアしてください。
4-3.相手に対して質問を投げかけることによって、論点を明確にしたり、お互いの共有点や相違点を確認するようにしましょう。

5.哲学カフェでは結論を出すことよりも、それぞれの思考の深まりを大事にします。

5-1.無理に結論を出さなくてもいいし、みんなで合意できなくても一向にかまいません。
5-2.話せば話すほどわからなくなってもかまいません。一人一人の考えが深まればOKです。
5-3.今日のこの場で議論は終わりではありません。解散後もずっと考え続け、議論を継続していただければと思います。


以上です。

ご検討のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます。

てつがくカフェ@ふくしま2017.7.22. 「科学技術は人類を救うか?」

2017年07月10日 09時47分47秒 | 開催予定
会場は予約していたのですが、
なかなかテーマを決められず告知が遅れてしまいました。
7月のてつカフェは7月22日(土)に開催いたします。
テーマはこちらっ!

てつがくカフェ@ふくしま2017.7.22.
【テーマ】「科学技術は人類を救うか?」
【日 時】2017年7月22日(土)
     16:00~18:00
【場 所】福島市市民活動サポートセンター
     多目的ホール
      チェンバおおまち3階 (福島市大町4-15)
【参加費】無料 (飲み物は各自御持参ください)
【事前申し込み】不要 (直接会場にお越しください)
【問い合わせ先】fukushimacafe@mail.goo.ne.jp


いつになくバカでかいテーマを立ててみました。
実は私が今大学で開講している「倫理学」という
1年生向けの共通教育の授業のテーマが、
「科学技術依存社会における倫理」なのです。
ちょうど前期も終わる時期ということで、
連動するテーマにしてみたら大学生たちも
少しは参加してくれるんじゃないかなあ、
という淡い期待を抱いてのテーマ設定です。
まあ、これまでも学内で散々宣伝してきたにもかかわらず、
実際に参加してくれた学生さんは微々たるものでしたので、
そんなに期待はしていませんが…。

科学技術は人類を救うのか?
私が子どもの頃に開催された大阪万博(EXPO'70)のテーマが
「人類の進歩と調和」でした。
これは科学技術の発展によって人類に進歩と調和がもたらされるという、
壮大にオプティミスティックな発想で開催された催しで、
アメリカ館の月の石やソ連館のソユーズ宇宙船などが
長蛇の列を成す人気の展示物でした。
当時、小学生だった私は科学技術が人類をよりよい未来へ導いてくれると
心から信じていました。
実際、万博の中で実験的に提示されていた技術は
その後たしかに私たちの生活を変えてくれました。
ワイヤレスフォン、温水洗浄便座、ロボット、
ローカルエリアネットワーク(LAN)等々…。
鉄腕アトムが子どもたちのヒーローだった頃のお話です。



しかしながら、当時の大人たちはすでに気づいていたのでしょう。
「人類の進歩と調和」というかけ声がいかに欺瞞に満ちた物語であるかを。
月旅行という夢物語はICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発競争でした。
ICBMに搭載されるのはもちろん
アトム(原子)の力を最大限に引き出す核兵器です。
そして軍事利用ではなく民生利用、平和利用された核エネルギーも、
チェルノブイリと福島の大惨事を引き起こしました。



私たちは日々、科学技術の成果を利用して幸せに暮らしている一方で、
科学技術の産物によって命を落としたり、絶滅の危機に瀕したりしています。
はたして科学技術は人類を救うのか、
みんなで一緒に考え話し合ってみませんか。
初参加の方でも気軽に、対等に、安心して何でも話し合える場です。
皆さまのご来場をお待ち申し上げます。