7月18日(土)福島市市民活動サポートセンターで開催された
定例てつがくカフェについて世話人の石井が報告をさせていただきます。
今回は2月以来となる会場で行うてつがくカフェとなりました。
「時事問題を考える-2020上半期-」というテーマで、12名の方にご参加頂きました。
まず開催するにあたって
てつがくカフェ@ふくしまの場が
新型コロナウィルスの感染経路となることがないよう、
ソーシャルディスタンスを守り、
マスク着用、手袋着用、マイクを使っての発言等
【「てつがくカフェ@ふくしま」当面の開催方針】を守りながらの開催となりました。
ご参加いただいた皆様ご協力ありがとうございました。


定刻通り16:00にスタート。
今回のファシリテーター(進行役)は世話人の石井が務めさせて頂きました。
テーマ的に新型コロナウィルスの話題が中心になるかと思っておりましたが
教育、経済、スポーツ、政治と多岐にわたる時事問題について語り合うことになりました。
とくに教育については、
広島市で起きた大雨洪水警報の最中に教師が児童50人連れ増水河川を見学したニュースから
リモートによる教育効果の問題、
都立高校の校則で“ツーブロック禁止”が波紋呼んだいわゆるブラック校則について話し合いました。


さて今回「時事問題」をテーマに設定した理由としましては、
「時事問題を自分事として考えてもらいたい」という私の想いがありました。
貧困、少子高齢化、人口の減少、年金制度の崩壊、ハラスメント、自殺、老老介護・認認介護、LGBT、待機児童など
現在日本が抱える問題はいくつもあります。
それらの問題を自分には関係ないといって切り離すことは簡単です。
しかし、切り離したところで問題は解決しません。
そして、切り離された場所にはその問題に直面している人たちがいます。
その人たちを「見なかった(いなかった)こと」にする人もいれば
「テレビを観る」みたいに安全な席から見物する人や
「自分には関係ない」「自分には起こらない」という人もいるでしょう。
ですが、いつまでも安心安全に
自分だけがそれらの問題にかかわらずに生きていくことは
はたして可能なのでしょうか?
『ダラス・バイヤーズクラブ』という映画をご存知でしょうか?
実在のカウボーイの半生を映画化した人間ドラマで
アメリカで最も保守的と言われるテキサス州生まれのロンは、
酒と女を愛し、ドラッグやギャンブルに溺れる日々を送っていました。
しかし、ある日突然せき込み、めまいに襲われて病院に運び込まれると
「HIV感染、余命一ヶ月」を医師から宣告されます。
「同性愛者でない自分がかかるはずがない」と医師の言葉を否定するロンですが、
それが根拠のない噂であることを
エイズについて自身で調べていくうちに理解していきます。
エイズに対する偏見を持ち、同性愛者を毛嫌いしてきた主人公ですが、
残された時間の中でエイズに対抗する薬を見つけるため猛勉強し、
トランスジェンダーでエイズを患うレイヨンをビジネスパートナーとして、
エイズに効果のある国内未承認の薬を販売する「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立します。
毛嫌いしていた同性愛者の人々を救い、
効果のある薬を認めない政府や医療機関と戦う姿には胸を熱くさせられます。
この映画で主人公のロンは
エイズとなったことで同僚から
同性愛者だとからかわれ、職場内で孤立していきます。
排他的な集団の中で生きてきたロンが、
ある日突然集団から排除されたことで
自身の所属していたコミュニティが
無知と偏見にまみれていたことを知るわけです。
現実でも、問題の当事者に対して
「不幸なヤツ」「自己責任だろ」「甘えだ、甘え」と言って
彼らの話も聞かず、理解することも出来ずに追い詰める人もいます。
苦悩している人たちに対して
あまりに短絡的で誠意のない言葉です。
ここで考えてしまうのは、
追い詰められ居場所を失ってしまった人たちは
一体どこに行けばいいのか?
そして、
追い詰めていた人がいざ排除される側にまわったとき
はたして受け入れてくれる場所はあるのか?
ということです。
前述したように
世の中にはすぐにでも解決しなければならない問題があります。
それらの問題を
「他人事」ではなく「自分事」にすること
「なかった」ことではなく「向き合う」こと
「排除」するのではなく「対話」することが
これからの時代には必要なことではないでしょうか?
最後になりますが、
来月は8月22日(土)16時から福島市市民活動サポートセンターで開催いたします。
皆様健康にお気をつけてお越しくださいませ。
テーマは「嫁と姑は仲良くできるのか?」です。
それでは皆様また来月の「てつがくカフェ」でお会いしましょう。
定例てつがくカフェについて世話人の石井が報告をさせていただきます。
今回は2月以来となる会場で行うてつがくカフェとなりました。
「時事問題を考える-2020上半期-」というテーマで、12名の方にご参加頂きました。
まず開催するにあたって
てつがくカフェ@ふくしまの場が
新型コロナウィルスの感染経路となることがないよう、
ソーシャルディスタンスを守り、
マスク着用、手袋着用、マイクを使っての発言等
【「てつがくカフェ@ふくしま」当面の開催方針】を守りながらの開催となりました。
ご参加いただいた皆様ご協力ありがとうございました。


定刻通り16:00にスタート。
今回のファシリテーター(進行役)は世話人の石井が務めさせて頂きました。
テーマ的に新型コロナウィルスの話題が中心になるかと思っておりましたが
教育、経済、スポーツ、政治と多岐にわたる時事問題について語り合うことになりました。
とくに教育については、
広島市で起きた大雨洪水警報の最中に教師が児童50人連れ増水河川を見学したニュースから
リモートによる教育効果の問題、
都立高校の校則で“ツーブロック禁止”が波紋呼んだいわゆるブラック校則について話し合いました。


さて今回「時事問題」をテーマに設定した理由としましては、
「時事問題を自分事として考えてもらいたい」という私の想いがありました。
貧困、少子高齢化、人口の減少、年金制度の崩壊、ハラスメント、自殺、老老介護・認認介護、LGBT、待機児童など
現在日本が抱える問題はいくつもあります。
それらの問題を自分には関係ないといって切り離すことは簡単です。
しかし、切り離したところで問題は解決しません。
そして、切り離された場所にはその問題に直面している人たちがいます。
その人たちを「見なかった(いなかった)こと」にする人もいれば
「テレビを観る」みたいに安全な席から見物する人や
「自分には関係ない」「自分には起こらない」という人もいるでしょう。
ですが、いつまでも安心安全に
自分だけがそれらの問題にかかわらずに生きていくことは
はたして可能なのでしょうか?
『ダラス・バイヤーズクラブ』という映画をご存知でしょうか?
実在のカウボーイの半生を映画化した人間ドラマで
アメリカで最も保守的と言われるテキサス州生まれのロンは、
酒と女を愛し、ドラッグやギャンブルに溺れる日々を送っていました。
しかし、ある日突然せき込み、めまいに襲われて病院に運び込まれると
「HIV感染、余命一ヶ月」を医師から宣告されます。
「同性愛者でない自分がかかるはずがない」と医師の言葉を否定するロンですが、
それが根拠のない噂であることを
エイズについて自身で調べていくうちに理解していきます。
エイズに対する偏見を持ち、同性愛者を毛嫌いしてきた主人公ですが、
残された時間の中でエイズに対抗する薬を見つけるため猛勉強し、
トランスジェンダーでエイズを患うレイヨンをビジネスパートナーとして、
エイズに効果のある国内未承認の薬を販売する「ダラス・バイヤーズクラブ」を設立します。
毛嫌いしていた同性愛者の人々を救い、
効果のある薬を認めない政府や医療機関と戦う姿には胸を熱くさせられます。
この映画で主人公のロンは
エイズとなったことで同僚から
同性愛者だとからかわれ、職場内で孤立していきます。
排他的な集団の中で生きてきたロンが、
ある日突然集団から排除されたことで
自身の所属していたコミュニティが
無知と偏見にまみれていたことを知るわけです。
現実でも、問題の当事者に対して
「不幸なヤツ」「自己責任だろ」「甘えだ、甘え」と言って
彼らの話も聞かず、理解することも出来ずに追い詰める人もいます。
苦悩している人たちに対して
あまりに短絡的で誠意のない言葉です。
ここで考えてしまうのは、
追い詰められ居場所を失ってしまった人たちは
一体どこに行けばいいのか?
そして、
追い詰めていた人がいざ排除される側にまわったとき
はたして受け入れてくれる場所はあるのか?
ということです。
前述したように
世の中にはすぐにでも解決しなければならない問題があります。
それらの問題を
「他人事」ではなく「自分事」にすること
「なかった」ことではなく「向き合う」こと
「排除」するのではなく「対話」することが
これからの時代には必要なことではないでしょうか?
最後になりますが、
来月は8月22日(土)16時から福島市市民活動サポートセンターで開催いたします。
皆様健康にお気をつけてお越しくださいませ。
テーマは「嫁と姑は仲良くできるのか?」です。
それでは皆様また来月の「てつがくカフェ」でお会いしましょう。