民俗断想

民俗学を中心に、学校教育や社会問題について論評します。

秘密保護法案衆議院通過

2013-11-27 15:02:29 | 政治

秘密保護法案が衆議院を通ってしまいました。これほどまでに各所からの反対や疑念の声がありながら、それでも何としても通すのにはどうしてか。TPP、国家安全保障局の創設、減反政策の廃止と、相次ぐ変わりように国民は1つ1つに目を配れません。首相は国民をどこに連れて行くつもりなのか、国民には見えません。この先選挙もありませんから、やりたいようにやっているのでしょうが、1つ1つの事象の底にもっと恐ろしい思惑が隠れているように感じてなりません。そうした思惑、たとえばアメリカからの強力な要求があり、政治家との密約が交わされていたとしても、この法案さえまず通しておけば、国民から追及される恐れはない。まずは秘密保護法案を成立させてから、本当にやりたいことは陰に隠れてやる、そのためにこの法案は何としても成立させる。そんな意図なのでしょうか。そうまでしてこの国と国民とを無防備な競争という戦場に放り投げ、資本の餌食にしつつ、帝国の補完としての軍隊の育成に努めておいて、愛国心などを唱えることができるのでしょうか。TPPで奉仕する多国籍企業にしてからが、自国への忠誠など更になく、儲かるためなら自国からさっさと資本を引き揚げてどこへでも投資してしまいます。安くさえあれば、どの国の労働者でも構わないという企業のために、必死で環境を整えてやって自国のためになるというのでしょうか。国民にいうこととやっていることの矛盾に気づかないのでしょうか、それとも知っていても知らないふりをして、この国よりも一部の富裕層の便宜をはかるというのか。国民も馬鹿にされたものです。政治家は、選挙で落ちればただの人であることを、骨の髄まで思い知らせなければなりません。