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プレヴィンが広めたラフマニノフ交響曲第2番

2008-11-12 23:25:27 | 交響曲
 1971年4月アンドレ・プレヴィンはロンドン交響楽団と共に大阪国際フェスティヴァル参加のため来日した。彼は元来「映画音楽」や「ジャズ」の分野で活躍した音楽家だったが1960年代にクラシックの指揮者に転向した人である。
 '71年来日の際プログラムの1曲にラフマニノフの交響曲第2番ホ短調作品27が完全全曲版で紹介された。私もこの時初めてこの完全版を聴くことができた。それまでは、作曲者自身も認めていたいわゆる「短縮版」が演奏されることが慣習であった。私が始めて購入したレコードも大胆なカットがある1962年に発売された「驚異のコマンド・35ミリ・ステレオ録音」と当時話題をよんだウィリアム・スタインバーグ指揮/ピッツバーグ交響楽団のものである。余談になるが35ミリステレオ録音とは通常のテープの代わりに35ミリフィルムに磁性体をコーティングしたマグネチック・フィルムを使用してレコーディングされたものだ。 
 プレヴィンの最初のレコード(RCA)(1965-66頃)も「短縮版」で録音していた。後に彼はスコアを丹念に研究しこの作品をオリジナルな形に復元したと述べている。今日では完全版で演奏されることが普通になった。彼の功績は大きいと思う。彼は1973年にロンドン交響楽団、1985年にはロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団で完全全曲版でレコーディングし、どちらの演奏も甲乙つげがたいすばらしいものになっている。聴きどころは第3楽章のAdagioにあるがこのメランコリックで美しい旋律は聴き手を飽きさせない。写真のLPは1973年録音ロンドン交響楽団との完全全曲盤(東芝EMI-EAC85050)サインはプレヴィン来日の折に入れてもらったものだ。


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1 コメント

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ラフマニノフの音楽 (オレゴンローズ)
2008-11-18 11:28:12
彼の音楽は素晴らしいの一言。。以前娘と彼のピアノコンチェルトを(何番か覚えていません)オレゴンシンフォニーによる演奏で、ピアニストはユクライナ出身の女性のピアニスト、素晴らしい演奏に魅了されスタンデイングオベイションが10分くらい継続しました。
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