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「ステレオ・トランスクリプション」によるフルトヴェングラーのシューマン

2012-06-23 23:22:58 | 交響曲

  写真のLPレコードは「ステレオ・トランスクリプション」ーつまり「擬似ステレオ」によるフルトヴェングラー&ベルリン・フィルの名盤、シューマンの「交響曲第4番ニ短調作品120」である。 (DG国内盤ーSMG1449) 筆者が高校時代に求めた懐かしい1枚だが因みに国内初出盤は10インチ盤(25cmLP)のモノラルであった。 写真のLPが発売された当時の1960年代後半期は各家庭にも「ステレオ装置」が普及し各レコード会社も録音状態が良好なモノラル録音を電気的にステレオ化する傾向があった。

  ライヴ録音が数多いフルトヴェングラーだが1950年代に「ドイツ・グラモフォン」にベルリン・フィルとスタジオ録音されたものとしてこの1953年5月録音のシューマンの「第4番」の他には1951年11月録音、自作の「第2番」の交響曲、ほぼ並行して録音されたシューベルトの交響曲「ザ・グレート」、それにハイドンの「第88番<V字>」を思いつく。なかでもこのシューマンの録音は大変素晴らしく「擬似ステレオ化」にも成功している。久しぶりに針を下ろしてみたが特に違和感も感じさせない。 

 またこのLPの第2面にはモーツアルトの作品が3曲 - 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」・歌劇「フィガロの結婚」序曲(以上1947年録音)、歌劇「後宮からの逃走」序曲 (1949年録音)が収録されているが録音状態のためか「擬似ステレオ化」には無理があるように感じた。 最後に余談だがジャケットに録音場所が「ゲマインデハウス」と記載されているがシューマンの録音は「ベルリン・イエス・キリスト教会」ではないかと思われる。因みに「ゲマインデハウス」は当時、ベルリン・フィルの練習場としても使用されていたようでレコーディングも行われ「イエス・キリスト教会」と目と鼻の先にあるようだ。

 

 



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