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「KARAJAN IN ITALY」 

2011-12-07 21:57:16 | ヘルベルト・フォン・カラヤン

("KARAJAN IN ITALY"-DYNAMIC-CDS703)

 先頃、「KARAJAN IN ITALY」と題するCD(写真)がリリースされた。これはカラヤンが1953年ー54年にイタリアの「RAIローマ交響楽団」を振ったライヴ音源である。この種のライヴ盤では過去にも同楽団との1954年の「ベートーヴェン/交響曲第9番」を取り上げたことがあるが当時のカラヤンはこの「RAIローマ響」をはじめイタリアのオーケストラによく客演していた。
 写真のCDはイタリアの「DYNAMIC」というレーベルから発売されたものでJ.S.バッハ「マニフィカト ニ長調BWV.234」とオネゲル「交響曲第3番<典礼風>」が収録されている。前者が1953年12月21日、後者が1954年12月15日のコンサート・ライヴ録音(モノラル)である。因みに後者のオネゲルの音源は今回が世界初CD化との記載がある。録音年代を鑑みても決して良好な音質とは言い難いが演奏の資料的意味合いは高いと思う。彼はこの交響曲を1969年にベルリン・フィルと「ドイツ・グラモフォン」にセッション録音し1970年代前半にかけて実演でもよくプログラムに取り上げていたがおそらくこの1954年の演奏はその最初のものかも知れない。
 一方バッハの「マニフィカト」も同じく「ドイツ・グラモフォン」に1978-79年のセッション録音があるがこの1953年ライヴ盤では独唱陣に当時まだ30代のエリーザベト・シュワルツコップ(ソプラノ)や新進のテノール、ニコライ・ゲッダが出演しているところも興味深い。