美しい旋律で知られるモーツアルトの「フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299」は、フルートを得意としてアマチュア音楽家ギーヌ公爵がハープをたしなむ娘と共演するためにモーツアルトに作曲を依頼した作品である。この作品の名盤としては録音から半世紀近く経過した現在でもジャン・フランソワ・パイヤール(Jean-François Paillard/1928~ )がジャン・ピエール・ランパル(フルート)、リリー・ラスキーヌ(ハープ)、パイヤール室内管弦楽団による演奏(1963年録音)が断然人気が高い。筆者もこれには異論はないが同メンバーによる旧盤ーパイヤール室内管弦楽楽団の前身にあたるジャン・マリー・ルクレール合奏団との録音(1958年頃/ステレオ初期)-写真のLP(RE1001-RE/仏エラート原盤ー日本コロムビア盤)も忘れることができない。
このLPは筆者がまだ学生のころ廉価盤として当時1,000円で再リリースされた懐かしい1枚である。確かに再録音の1963年盤に比べるとランパルのフルートの華麗な音色は一歩譲るがこの旧盤のラスキーヌ(ハープ)との素朴でバランスのとれたアンサンブルは新盤に優るとも劣らないほど見事なものである。
このLPは筆者がまだ学生のころ廉価盤として当時1,000円で再リリースされた懐かしい1枚である。確かに再録音の1963年盤に比べるとランパルのフルートの華麗な音色は一歩譲るがこの旧盤のラスキーヌ(ハープ)との素朴でバランスのとれたアンサンブルは新盤に優るとも劣らないほど見事なものである。