教育のヒント by 本間勇人

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職員会議の挙手禁止通知撤回に挑戦する校長

2008-05-02 04:56:37 | 文化・芸術
<撤回要求>現職校長、都教委に…職員会議の挙手禁止通知(5月2日2時31分配信 毎日新聞)によると、


東京都教育委員会が都立学校の職員会議で教職員による挙手や採決を全面禁止した通知を巡り、都立三鷹高(三鷹市)の土肥信雄校長(59)が「教育現場で言論の自由が失われている」と撤回を訴えていることが分かった。・・・都教委は06年4月、「職員会議において『挙手』『採決』等の方法を用いて職員の意向を確認するような運営は不適切であり、行わないこと」と通知し、校長ら幹部による企画調整会議を中枢に据えるよう促した。

☆2006年当時都教委は、職員会議の合理性と効率性を図るのが目的だったのだろうが、その手法は間違っているな。

☆「教育ルネサンス 民間出身校長が行く(4) だらだら職員会議を改革」によると、

都教委では、今年度から従来の事務室を経営企画室と変更するなど、企業型の学校運営を後押しする。

☆いまどきこんな企業型の会議をしている企業はないな。仮に経営企画会議が取締役会に相当するのだとしよう。この会が独断と偏見で意志決定している企業なんて明日の存続は無理。

☆情報共有と報告会議の職員会議だとしたら、そもそもが開く必要ないのだ。これは時間コストの浪費。学内イントラネットや回覧でOKだろう。質疑応答は、日常直接、校長、教頭に聞きにいけばよい。何千人もいる大企業ではないのだから、勘違いしない方がよい。

☆ピラミッド組織としての企業型学校運営なのか、フラット組織としての企業型学校運営なのか、それとも第三の道を開拓するのか。全く議論されていない。

☆議論とは表現の自由である。表現の自由のないところでは、子どもの学びの権利は侵害されているとみなしたほうがよい。

☆土肥校長の言論は都教委にどこまで通じるだろうか。撤回を訴えているというのは、言論を交わして終わりにするのか、法廷弁論まで考えているのか。いずれにしてもその気概という点において敬服する。