毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

ようこそ、2017年!

2017年01月02日 22時08分39秒 | 観光
 ある目的がかなえられないことがわかったときに、それをすっぱり諦められる人間がいる一方、同じ方向で次善の満足を得ようとあがく人間がいる。などというような二項対立的な物言いはなんだか偉そうだから、それほど大したこと言っていなくてもなんだか正しいっぽいから便利かもしれない。
 それはそうと、その2つの選択肢で人を分類するならば、ぼくは断然後者にあたる。
 年も押し詰まった12月31日。のんべんだらりと2016年のくたびれた後ろ髪を眺めながら、仮想こたつの中で仮想猫などを愛でつつ酒を飲んでいると、2017年の目標だの問うべき姿勢だのはずっと後ろに退き、浮かんでくるのは明日なに食べようかなどという浅はかなよしなしごとばかり。
 寒さをバックに食べ物を考えるとだいたい鍋に行き当たるのだけれど、谷川岳で後悔した記憶もまだあたりに濃厚に漂い、そんな状況下ぼくの脳が次善の満足として叩き出したのが鍋焼きうどんだった。浅はかにして中途半端、それが俺流。今年の総括とか来年の展望とかそんなものは狼に食われてしまえばいい、とにかくおれは明日、劇的な形で鍋焼きうどんが食べたいのだ。ぱっぱとi386並の優れたぼくの頭脳はその手段を叩き出し、出た答えが早朝小田急線で新松田まで行き、そこから鍋割山に登って鍋割山荘で名物の鍋焼きうどんを食べる。「ごちそうさまでした」とどんぶりを返すや、天狗のように尾根を飛び歩き、塔ノ岳で不敵に微笑み、大倉尾根を経て小田急渋沢へ帰るという鉄壁な登山ルートだった。鍋焼きうどんを食べたいという欲望と登りぞめの2つを備えたハイブリッドプラン、さすがi386、32bit演算だってちゃっちゃっとこなします。
 おやすみなさい、2016年、きみはなかなか素敵な年だった、いつかまた出会いたいくらいだ。一陽来復を恵方に貼り付け、床につきます。おとなしく眠るぼくのまわりをいつしか2017年がやさしく包んでささやきます。「起きなさい、あきらよ、起きなさい、いいですか?」なんだか声が聞こえたような気がしますが、面倒くさいのでそのまま眠っています。「だから起きなさい、起きろって言ってんだよ」眠い目をこするぼくに2017年はこう忠告します。「年末年始は店やってかどうかちゃんと確認しなきゃだめだろ?」

 次回、鍋割山荘は年末年始がお休みだったの巻、どうぞよろしく。え? そもそもの鍋焼きうどんは?

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天皇杯準々決勝 横浜Fマリノ... | トップ | 2017年の鍋焼きうどん »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観光」カテゴリの最新記事