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アンネ=ゾフィー・ムター「バッハ・ミーツ・グバイドゥーリナ」
なんだかちょっと不思議なCD。バッハの2曲のヴァイオリン協奏曲にグバイドゥーリナの「今この時の中で」のカップリング。グバイドゥーリナの曲はムターに献呈されている。一見何の関係もないバッハとグバイドゥーリナだけれど、音楽の源泉にキリスト教信仰が強くあること、そしてこの作品の中にバッハの最後のコラールが引用されていることなど(ベルクみたいだ)、CD全体の統一感は損なわれていない。バッハを今日モダン楽器で演奏することの意味はこういうところにあるのよ! っていう感じで非常に細かで多彩な表現を聴かせてくれる。特に緩徐楽章になるとその多彩さに目を見張ることになるのだけれど、でも、実はそれほどいいなあ、とも思わなかったのだ。
その点グバイドゥーリナは面白かった。前衛表現の中にもムターのヴィルトゥオジティを発揮させる部分があって、やっぱりこうじゃなくちゃヴァイオリニストは引き立ちません。
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シェーンベルク/シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」
ヒラリー・ハーン/サロネン指揮/スウェーデン放送交響楽団
ムターの次はヒラリー・ハーン。今週は偶然にもヴァイオリン協奏曲を続けて聴いた。
グバイドゥーリナも面白かったが、シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲も面白い。実は初めましてのシェーンベルク・ヴァイオリン協奏曲なのである。同じ新ヴィーン楽派でもベルクのは何種類か持っているし、大好きなんだけれどなぜか縁遠かった私たち。でも、もう今は違う。なわけで初めてなので、ああだこうだとあまり言えないのだけれど、シャープな表現で造形されたこの曲は縁遠い曲ではなかった。そして実に美しいシベリウス。ああ、まるで相容れない2曲って印象なのに、そうか、どっちも20世紀の曲なんだよなあ。浪漫嫋々たる演奏ではなく、透明で美しく、そして気高いんだな。美しいものを聴いた。
シベリウスにハッピーバースデイを歌ってるヒラリー
シベリウスも喜んでんじゃないかな。
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イエローマジックオーケストラ「UCYMO」
懐かしくて聴いてみた、YMOの究極(らしいっすよ)ベスト盤。昔は好きでコンサートにも行ったのに、実は初期のファンでしかなかったことを思い知らされた。だって、1981年以降の曲ほとんど知らないんだもん。そんなわけで、新たに目が開いた部分もあった究極ベスト盤。もともと坂本龍一の「千のナイフ」が好きでそれでYMOを聴くようになったので、やはり1980年まで(「増殖」まで)がぼくの嗜好の範囲のようだ。ここらへんとこ、「ヘビーウェザー」が好きで「830」聴いてよかったけど、それ以降はなあ、でもコンサートには行った、というぼくのウェザーリポートに対する好みとよく似ている。
YMOのコンサート、前座がシーナ&ザ・ロケッツだった。こないだ「ジャージの二人」見たけど、鮎川誠がいい感じに年をとっていて、見習いたいもんだ。
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