向こうから来るのは、別にローマ法王でもハリウッド女優でもない。
ただの電車が来るだけなのに、この人だかり。
そう、今日は副都心線開業日。さっそく池袋から渋谷まで乗ってきました。
以前、丸ノ内線池袋駅ホームにはマツモトキヨシがあったのですが、いつの間にかなくなっていました。そして今日見てみると、実はそこが丸ノ内線と副都心線とを結ぶ通路だったんです。つまり、通路を造ったものの、開業までしばらく使わないのでマツキヨに貸していたのですな。
なんだか地下要塞的な渋谷駅。
この部分はのちに東横線が通るんでしょう。天井もコンクリの打ちっ放し。
マリノスファンのぼくとしては、池袋から菊名まで乗り換えなしで行けるので、早く東横線と相互乗り入れして欲しいところなんですが、なんと4年後。
遅延の遅れが「混雑」。
いや、ほんと、すごい人出でありました。べ、べつに、ぼくは初日の副都心線に乗りたかったわけじゃないんだからね。たまたま渋谷に行くから乗っただけなんだからね、とちょっとツンデレしてみる。
実は、6年前に亡くなったナンシー関の「大ハンコ展」が渋谷パルコで日曜まで開催中なので、それに行くために仕方なく副都心線に乗ったわけなので、ほんと、何も初日だから乗りたかったわけじゃないんだ。
相変わらず殺意すら抱かせる人だかりの渋谷の街をえっちらおっちら歩いてパルコに行く。6Fで開催されてるっていうから、素直に6Fに行くと、そこも人だかり。おいおい、いい加減にしてくれよ。村祭りのはしごしてんじゃないんだから、どこもかしこも人だかりたあどうなってんだよ、とブーたれる。何の集まりだって思ったら、なんと「ナンシー関大ハンコ展」の来場者。
へー、ナンシー関ってこんなに人気あったんだ、と感心。彼女の書いたTVコラムは傑作でぼくは楽しく読んでいたのだけれど、こんなに多くの人に支持されていたのか、と。じゃ、なんでもっとTVは面白くならないのかが不思議だ。
にしても、すごい行列だ。最後尾を探そうと歩いていたら、階段まで並んでる。あ、階段の下まで続いてる。
結局入場待ちの列は6階の会場から3階まで伸びていたのでありました。
ナンシー関すごいじゃん。彼女のTVコラムは、たぶん小田嶋隆がその系統を引き継いでいるのだろうけれど、残念なことに、TVの質がどんどん低下しているので、彼が存分に腕をふるうに足る番組がなくなってしまってる気がする。
下品で派手な占い師とかスピリチュアルとか言ってる小太りの親父(ああ、そういう言い方は自らも傷つけるのであった。だって、こいつとぼく、同い年だもんな)とかを見て、ナンシー関がなんと思うか、彼女の早逝が悔やまれてならない。