辰野金吾(1854~1919)と片岡安(1876~1946)が大阪に設立した辰野片岡建築事務所の作品で、二十三銀行本店として明治43(1910)年に着工し、大正2(1913)年に完成した建物。 煉瓦造に見えますが骨組みは鉄筋コンクリートで煉瓦の壁面仕上げとしたもので、昭和20(1945)年7月の大分空襲により外壁を残して内部消失し、昭和24(1949)年に再度鉄筋コンクリートの梁や柱で内部を補強される形で復元されました。 大分県大分市府内町2-2-1 09年05月上旬他
赤煉瓦に白い花崗岩を要所に配したデザイン。
1階の窓の上に丸窓を配したのは神戸の旧第一銀行神戸支店(明治41年 設計・辰野葛西事務所)を少し意識したようなデザイン。 あちらは戦災後の修復で(2階部分の)丸窓はアーチ窓に改められ、さらに阪神・淡路大震災で壊滅的なダメージを受けて現在は地下鉄の駅の出入口として壁面のみが残されています。
設計担当は辰野片岡建築事務所の佐伯與之吉(1880~1958)。 施工はその佐伯組(現在の佐伯建設)による直営の工事。 昭和24年の復元工事も佐伯建設が行っています。
総工費は当時の金額で17万円。
この部分は当初からのものなのでしょうか??
換気用のドーマーは丸型。
正面のサブ玄関も少し丸みを用いたデザイン。
二十三銀行本店~大分合同銀行本店~大分銀行本店~府内会館と変遷してきました。
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