坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

放下著

2013年06月25日 | 坊主の家計簿
禅語「放下著」: 臨済・黄檗 禅の公式サイト
http://www.rinnou.net/cont_04/zengo/060801.html

ずっと『放下着』という風に認識してたんだけど、『放下著』という方が基本なのね。勉強になった。

でも、何と無くの感覚としては、禅宗でよく言われるのかな?「いつまで馬糞を握りしめとんねん!」という、そういう言葉とダブる。確か最初に知った本なんかの話では、手を話しても高さ10センチぐらいしかないにも関わらず、ずっと木の枝にしがみついている。離しても何も恐くないにも関わらず、でも離せない。

禅宗なら『放下著』、真宗なら『お任せする』か。「阿弥陀様に総てをお任せする」。まあ、

【阿弥陀如来が全責任を負うてくださるということは、それは、自分が全責任者であることに帰着する。】(曽我量深『異るを嘆く』より)

に展開するのだろうけど、んなもん、しんどい時はしんどい。

母国・大谷専修学院の本科を卒業して4年後に別科入学。ある女の人に振られただけ。でも、本当にボロボロになって、どうしようもなくて、疲れ果てていた。

そんな時に竹中先生は、「まずは、ゆっくり休んで下さい」と、迎え入れてくれた。本科時代にずっと言われた、その後も言われた「あなたは安田先生の『自己に背くもの』を読みなさい」ではなく、その他の本や、文書や、教えでなく、「まずはゆっくりと休んで下さい」と。

『自己に背くもの』は、当然、自我。昨日貼った竹中先生のニヒリズム云々にも深く繋がる。自我や、自意識で、『失恋』という自我、自意識が深く傷付く現象に対して、「あなたは安田先生の『自己に背くもの』を読みなさい」という事は、何ら間違っていないのだろうけども、多分、私はそれを受け取れなかっただろう。で、竹中先生が言ってくれた一言は、「まずは、ゆっくり休んで下さい」と。

これは竹中先生だけでなく、大谷派の先生総てに通じる事なんだろうけど、まあ、竹中先生。竹中先生は、教学者、いわゆる学者先生だったんだろうけど、でも、それ以前に教育者だった。だから、「竹中先生」と。

私の苦悩の状況に合わせてくれて、ちゃんと私を観ててくれて、「まずは、ゆっくり休んで下さい」と。

竹中先生もひょっとして、そういう声をかけられたのかな?