坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

ヒューマニズム・ファシズム

2013年06月09日 | 坊主の家計簿
【ヒューマニズム・ファシズムとは人命の尊重や人道を盾に人を抑圧する思想のこと。実際として、この言葉が用いられるのはプロライフを批判するときに限られる。なぜならプロライフは人命の尊重を盾に、中絶・嬰児殺に関して女性をののしり、男性の支配の構造を延命させており、実態として女性を奴隷化することを全面肯定しているからである。ヒューマニズム・ナチズムとも呼ばれる。】
http://d.hatena.ne.jp/keywordtouch/%A5%D2%A5%E5%A1%BC%A5%DE%A5%CB%A5%BA%A5%E0%A1%A6%A5%D5%A5%A1%A5%B7%A5%BA%A5%E0

プロライフとは、人工妊娠中絶反対派の事らしいが、ヒューマニズム・ファシズムという言葉はヒット作なので、もっと使うべきだろ。特に昨今。

~奈良・薬師寺 被災地を巡る僧侶たち~

2013年06月09日 | 坊主の家計簿
仏教に何ができるか
~奈良・薬師寺 被災地を巡る僧侶たち~
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2013/0511.html

ある薬師寺の僧侶が被災地での法話で「色即是空空即是色」について話す事を躊躇なされる。その迷いに共感を覚えると同時に違和感も。その違和感はすぐに解けた。法相宗って、葬儀をしない。
葬儀の現場や、その後の付き合いの中で当然感じるであろう『躊躇』、悲嘆の現場で感じる躊躇を初めて感じられたのだろう。

もうひとつ。
この特集の主人公的立場の薬師寺僧侶が、震災で家族を失い、一人暮らしをなさって居られる方の仮設住宅に泊まるシーンがあった。家族を失った方は薬師寺僧侶と一緒に食べる晩御飯を作って居られる。モツ煮込みだった。法相宗は当然、基本的にに肉は食べないと思う。だが、差し出されたモツ煮込みを躊躇する事なく薬師寺僧侶は食べられた。施されたものは頂く、という基本だろうが、思わず「あ!モツ煮込み食べはった」と。

僧侶といっても当然人間である。
被災地で「色即是空空即是色」の教えを説く事に対する躊躇がなければ、私はその僧侶を好きになれなかったかも知れないし、差し出されたモツ煮込みを断って居られたら、私はその僧侶も好きにはなっていなかっただろう。

番組のサブタイトルには『迷いと覚悟』が相応しいと思ったりする。迷われるシーンが沢山あったが、最後は教えに立ち帰っていかれ、覚悟を決められた。

覚悟。当然、法相宗、薬師寺僧侶の方の覚悟と私の覚悟は違うだろう。
私は死ぬまで転がり続けるだろうし、迷い続ける。

格差社会って何だろう

2013年06月09日 | 坊主の家計簿
【「格差社会」というのは、格差が拡大し、固定化した社会というよりはむしろ「金の全能性」が過大評価され、その結果「人間を序列化する基準として金以外のものさしがなくなった社会」 のことではないのか。
人々はより多くの金を求めて競争する。
競争が激化すれば、「金を稼ぐ能力」の低い人間は、その能力の欠如「だけ」が理由で、社会的下位に叩き落とされ、そこに釘付けにされる。
その状態がたいへん不幸であることは事実であるが、そこで「もっと金を」というソリューションを言い立てることは、「金の全能性」をさらにかさ上げし、結果的にはさらに競争を激化し、「金を稼ぐ能力」のわずかな入力差が社会的階層の乗り越えがたいギャップとして顕在化する・・・という悪循環には落ちこまないのだろうか。】
(内田樹『格差社会って何だろう』より)

http://blog.tatsuru.com/2007/07/24_0925.php

問題なのは貧困。
それでないと内田樹が指摘する様な問題、付け加えるなら、単なる優生思想だろうが。