坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

無用?

2010年10月15日 | 坊主の家計簿
  仙桂和尚は真の道者
  黙して作し 言は朴なるの客
  三十年 国仙の会にあって
  禅に参ぜず 経を読まず
  宗文の一句だに道わず
  園菜を作って 大衆に供養す
  まさにわれ これを見るべくして 見ず
  これに遇うべくして 遇わず
  ああ 今これに放わんとするも得べからず
  仙桂和尚は 真の道者


 地味である。地味な作業をしつつ、上記の良寛の詩を思い出す。
 
 昨日は会議でお出かけ。当然、っちゅうか、なんちゅうか、まあ、帰りに飲む。んが、朝からずっとバタバタだったので飲んでたら眠くなったのでさっさと終電少し前の電車に乗る。そのまま寝る。終着駅から帰りの電車はなく、しばし悩んだ後、歩き出す。調べたら6キロぐらいだったので。まあ、1時間少し。電車で寝たので眠気も飛んだし、iPhoneに入れてある聞いてない曲を聴くにも良い機会である。
 飲みは、一件目は会議の仲間達と。諸々話してて、なんか本堂の掃除の話になる。丁寧に床掃除をしている話を聞いて「うわ、すんげー」と、感動する。頭が下がる。なにやらお父さんがずっと掃除している姿を見て育ったらしい。で、今は彼の仕事らしい。
 力を頂いたので、折り畳み椅子なんぞも拭き拭きする。まあ、今日は拭き掃除よりも他の作業が多かったのだが。

 注文していたものが届いたとの事で、2件の店を回って取りに行く。注文ミス、というか私の勘違いで「部品、足りひん。。。」と再注文したのもあったりしたのだが、少し遠方での注文もあり、2時間少しのドライブ。
 ラジオで湯浅誠氏がゲストで出てた。「早く、国会議員にならんかい」と毎度の事を思い出しつつラジオを聴く。
 湯浅氏の仲間の大谷派僧侶の中下大樹氏(http://teranetsamgha.com/)。大谷派僧侶が全て中下氏の様な活動をしたら教団はすぐにぶっ壊れる。『葬式仏教』と揶揄されながら、まあ、ほぼ言葉の使い方では差別されながらも葬式仏教の最前線で仏教を繋いで居られる方々が大切なのだ。「御参りだけして何もしない」と揶揄され、言葉的にはほぼ差別されながらもそれぞれの現場で活動なされて居られる方々が大切なのだ。
 会議には事務方も来られる。事務方なくして会議は出来ない。
 
 サンガ(教団)には多くの仕事があり、多くの、様々な立場があり、役割がある。
 法主が門首になり、平等になったはずなんだが、「職業に貴賤なし」のはずなんだが。

 良寛の上記の詩は良寛の懺悔の詩である。『まさにわれ これを見るべくして 見ず これに遇うべくして 遇わず』である。決して自分がやっている事、自分達の仲間がやっている事を『真の道者』等とは言っていない。


 「世の中には無用の人は居てない。」という言葉に光を感じる事が出来るのは無用扱いをされている自分を見出す事が出来るから。

 チリの炭坑から救出された人達。
 「危険だから」と、

【一番危険な発破作業や、坑内の重労働は朝鮮人の仕事だった。(中略)落盤事故にあったり、竹矢来で腹部を刺し貫かれた朝鮮人もいた。牛や馬は死んだら代わりがきかんが、朝鮮人は死んでもまた連れてきたらいいといわれたという。】(http://homepage2.nifty.com/soyokaze/tatiso2.htmlより)