坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

『わじまや』孝

2009年10月27日 | 坊主の家計簿
 急な通夜。んでもって、昼過ぎから京都で某会合があったのだが、キャンセル。
 場所は真宗本廟(東本願寺)ちかくの『わじまや』っちゅう所。じゃらんで予約すると一泊4200円(バストイレなし)からみたいである。まあ、泊まるつもりはないのだが、いっぺん泊まってもエエかな。
 
 場所柄や、名称から勝手に考えるに、漢字をあてはめるのならばきっと『輪島屋』だろう。決して「輪島や!」ではないであろう。故に「うわ!輪島や!ゴールデン・アームボンバーやってみろ!」では決してないはずである。そうやって輪島を挑発してはいけない。なんせ年老いたといえ、輪島は『元横綱』であり『元プロレスラー』である。確かに輪島は『相撲取り最強神話』を打ち砕いてくれた歴史的な人物であるが、それでも『元横綱』である。決して素人が勝てる相手ではない。しかも『元プロレスラー』である。プロレスラーは体が変である。昨夜、娘を抱っこしながらプロレス中継を見ていたのだが、あれ程優しい、人情味溢れるスポーツが他にあるのだろうか?「あ、こいつに見せ場を作ってやらなアカンな」っちゅう事で、投げられたり、蹴られたり、殴られたりしているのだ。時には椅子で殴られたり、有刺鉄線が張り巡らされた所に突っ込んだりするわけだ。大変なのであるプロレスラーは。故に生半可な体の鍛え方ではない。今現在、きっと世界最強の男はヒョードルなんだろうが、ヒョードルがコーナーポスト最上段からのバックドロップに耐えうるだろうか?有刺鉄線が張り巡らされた所の突っ込んでいく勇気があるだろうか?
 『格闘技を超えた所にプロレスある』
 と、確かジャイアント馬場は云ってたが、ヒョードルが果たしてブッチャーのフォークで刺される勇気があるのだろうか?シークの火炎攻撃を受ける勇気があるのだろうか?プロレスラーの強さとは『喧嘩に勝つ事』ではない。タフである事である。そして輪島はジャイアント馬場の弟子である。故に決して輪島を侮ってはいけない。

 するとやはり『わじまや』の『わじま』はプロレスラーの輪島でもいいのではないだろうか?っちゅうか、輪島は能登半島出身である。七尾らしい。っちゅう事は、恐らく90%以上の確率で真宗門徒であろう。
 輪島は名横綱であった。北の湖っちゅうどうしようもなく強いやつと同世代だったのが不幸だが、それでも『名横綱』といっても過言ではない経歴を持っている。しかしながら生身の人間(煩悩具足の凡夫)たる所以によって、『名横綱』の経歴を穢してプロレスラーになった。名横綱が天竜にボコボコにされたりする。輪島はきっとその時々に、爺ちゃん婆ちゃんが唱えていた念仏を申していたに違いない。そして、プロレスの持つ『タフ』=『相手を一方的にやっつけるのではない』と云う事に対して「こういう世界がスポーツ界にもあるのだ」と感動していただろう。

 新しい内閣総理大臣が『コンクリートから人へ』なんぞと云いながら、結局トップダウンでダム建設中止に反対する人たちを無視する様な『人情味』のない世の中である。『わじまや』で山本周五郎の『虚空遍歴』なんぞを読んだり、輪島のプロレスを見たりして過ごす事が大事なのではないだろうか?

 しかし、最近、酒の廻りが早いのぉ。。。