エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

冬青草

2014年12月12日 | ポエム
冬の青草は、正しく冬の季語であって写生に最適なのである。
と・・・言いつつぼくには写生句が出来ない。

哀しい!



冬青草は、例えば冬の代表的な季語「冬萌」「冬芽」とは似て非なるものである。
冬萌も冬芽も、厳しい冬が終わる頃少しだけ暖かさが感じられた季節の季語である。







「しなやかに育む時間冬青草」







この数日間、厳しい寒波に襲われている。
けれど、冬青草は健気なまでに青い。

とりわけ土手の色合いは、素晴らしい。



茅(ちがや)の絮の白さが、目に沁み入る。
河原の枯尾花は、絮を飛ばしてしまっている。



一画では、野鳩が何かを啄ばんでいる。
なぜかしら、美味しそうに見えるのは不思議である。

野鳩に聴いてみたいとさえ思ってしまう。



         荒 野人