『中野・新井薬師の鐘付き堂』でございます。 今夜大晦日には煩悩を洗い清めるため,この鐘を衝く人で毎年大変な行列ができます。
私は一足早く108つの煩悩を消すために心の中で除夜の鐘を衝いて来ました。 なぜ煩悩は108個も有るんでしょうね? 調べてみました。 良く『六根清浄』と言いますが、その六根とは『眼・ゲン』『耳・ジ』『鼻・ビ』『舌・ゼツ』『身・シン』『意・イ』を言い、それぞれ『好・悪・平』と3つ有り六掛ける三で18。これに『浄(綺麗(汚』の2つを掛け36。そして『前世・今世・來世』の3つを掛けると108個に・・・こらが人間の煩悩の数。『数珠の珠の数』も108個。 良く調べましたでしょう。 でも肝心な煩悩は一つも消えませんが・・・
東大寺の梵鐘です。
『柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺 正岡子規』
これは『初夜の鐘』と言っても新婚の初夜じゃございませんよ、その日の午後八時に最初に衝く梵鐘を『初夜の鐘』と言います。それを詠んだ句で、ゴォォ~ンと聞こえて来る鐘の法隆寺の鐘ではなく『東大寺』の鐘の音。 ちなみに『日本三大梵鐘』とは、奈良の東大寺・方広寺・京都の知恩院の梵鐘の三つ。
そして日本一大きい梵鐘は熊本・玉名市の『蓮華院・誕生時の梵鐘』で、高さ4・55メートル 直径2・88メートル 重さ37・5トン。満願に叶う鐘として一満貫の重さ37・5トンに合わせて作られたそうです。
『芭蕉庵』です。
『花の雲 鐘は上野か 浅草か 松尾芭蕉』
芭蕉庵の在る江戸の深川で句作に没頭しているところ、静寂を破る様に時を告げる鐘の音が遠くから、この鐘の音は上野か浅草かどちらから聞こえて来るのかと一気に現実の世界にと詠んだ句。
『除夜の鐘 聞こえる頃は 高いびき ないとう罵声』
最近、夜中の12時まで起きている事は滅多にございません。 歳のせいでしょうね・・・私んちで聞こえて来る『除夜の鐘の音』は、北新宿のカメラマンの篠山紀信のご実家の『円照寺の鐘』かなぁ~ ん?あのお寺に『鐘衝き堂』が在ったっけ・・・