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炭焼き母ちゃんの奮闘記
スローライフ・エコライフ・エンジョイライフ

川端誠氏の講演会

2007-03-11 23:35:04 | 本と雑誌

よみきかせのサークルメンバーからまわしてもらった整理券で、川端氏の講演を聞きに行った。
私としては、「落語絵本シリーズ」が印象に残っている絵本作家。
案内のチラシに『・・開き読み・・』と書かれてあった。かねてより、“よみきかせ”という言葉が好きでない私。これだー!!と思った。

さて、講演だが。
まず冒頭で、「本好きというより、図鑑少年だった。」と明かされる。
そしていろんな話をされていたのだけれど・・・それよりも・・・

自ら作品を数点、開き読みしてくださって、間のとりかた、テンポが良くて、おもしろかった~~! メンバー3人が並んで座ったのだけど、大うけ。笑いすぎたかも・・・

そして、絵のはなし。
『めぐろのさんま』は“秋深し・・・”ではじまるため、秋の七草が順に描かれている。
落ちでは、花もこけている。
殿様に出されている鯛の絵で、時間の経過が表現されている。などなど。

私は子供達に読む前に、ザーッと一読し、間の取り方など演出を考える。
そして声を出して何度も読みの練習を重ねる。
だから、絵の細かなところまで見たことがない。つい、字ばかりを追っている。
子供達は作者の意図した細かな表現をしっかりと見ていて、私たち大人が教えられることがある。

スライドで、絵のでどころ、資料の数々の説明。
また絵とは言っても『十二支のお節料理』では版画、彩色そして1冊の本になるまでの行程での苦労話や、工夫の話。
もともと版画に興味がある私。
細かな絵の1枚1枚が版画で描かれていたとは・・・ただただ見入っていた。

質問タイムに咄嗟に何も言えなかったけど・・・
「アシスタントはいないんですか?」
他にも聞けば良かったと、あとで思ったが、「図鑑少年の観察力が、これらの作品を生みだす源なのかもしれない。」と自分なりに納得した。

本物を残す。
価値観を伝える。
『めぐろのさんま』に限らず、いたるところに川端氏の思いが込められている。
作者の思いを少しでも聞き手に伝えられるような読み手になれるように、学ぶことはたくさんあるなぁ・・・と思った。