鈴木*武人
栄光で習った皆さんの優秀な英語を生かした海外旅行をお勧めし、またその秘訣を二つ三つ。
旅行というと日本の旅行会社のパック旅行を利用されるのが便利で安全でしょうが、このパック旅行、現地側でのアレンジに問題があるのか、あちこち名所を回るのですが御仕着せで、折角日本の外に出ても現地やその他の国の人と交わる機会が少なく若干退屈なものと感じる方もおいでではないかと思います。若い時であれば、我々世代には無かったワーキングホリデイやらホームステイも有りでしょうが、思い出作りの観点から、少し変わった旅行プランを御作りになるのをお勧めします。
その1:旅行のメッカ米国を利用するのがヒント
米国人は、自分の祖先を探すサービスがビジネスになるくらいにその祖先が米国である人(インディアンですね)は極僅か。結果的にキューバやイラン等のような状況の国を除けば世界中どこへいっても米国人が旅行をしています。結果、安くて行き届いたサービスが豊富です。インターネットの時代ですから、日本発行のクレジットカード(VASA/Master)でも、これさえお持ちなら、勿論日本の居住者でも申し込むことが出来ます。ついでにカードに旅行保険がついていることを確認しておいてください。
米国の旅行会社のアレンジでは出発地を自分で選べる事が多いので、出発地までクレジットカードなどで貯めたマイレージで行く事も、最近のLCCを使う事も可能です。名を伏せますが、東京の一流ホテルはシングルで7万円以上でしょうが、米国から申し込むとこれが半分から四分の一くらいになった時もあります。Japanは何事も高くつきますね。
その2:楽しみ方の例 トルコ
パック旅行では行き先の国ではバス旅行が多いでしょう。しかしながら、多くの国で運転手やガイド付きのハイヤーもアレンジ可能です。これがビックリするくらい安いのです。日本に帰国してワイフに長い御具沙汰を詫びる意味を込めてトルコ旅行に連れ出した際には旅行会社のアレンジはイスタンブールを含めて7泊の一流ホテルと食事付、同市とアンカラ空港の送り迎え、アンカラ往復の飛行機、アンカラから2泊3日にわたり乗用車に英語の達者な女子大生のガイドと男性運転手が付いて博物館や名所の観光、カッパドギヤや塩水湖等の観光込みで二人で約2千ドルでした。
(トルコの風呂ハンマーにて)
この時は、東京イスタンブール間はマイレージを利用しました。ガイド嬢の博物館やアタチェルク記念館、カッパドギヤでの説明に力が入り過ぎて多少ウンザリしましたが、その国の誇りに敬意を払って聞き入りました。今は無きヒッタイトの作った数々の土偶や石像に驚き、そびえ立つローマの水道橋、モスレムの国ながら東ローマ帝国の作り上げた文化を土の下や壁の中から掘り出して大切にしているのを見ると宗教を超えた尊厳の様なものを感じます。観光スポットのブルーモスクと間違えて入ってしまったモスクで、意外な歓迎を受け、髭面の現地の人から言わば自分たちのモスク自慢、即ち何処が美しいかや、自分たちが如何にしてその維持に努めているかを延々と説かれ、暖かな気分に浸ったのも忘れがたい思い出となりました。トルコへ来たからにはと絹織のトルコ絨毯を買わされました。絨毯は地方毎に随分と趣が違うのです。
(トルコの運転手)
中部の高地ではアメリカインディアンの趣の模様が一般的なのに対し、イスタンブールに近づくにつれ絵画になったり、それも光の確度で違った景色になったりと凝ってきます。高価なものなので交渉が大切です。値段もあちこち比較して、言い値の四分の一位に値切らないと値切った事にならないとは現地の人からの知恵で、御蔭でイスタンブールの問屋街を半日以上歩き、幾つもの店で甘苦いトルココーヒを御馳走になりました。
その3:楽しみ方 メキシコ
メキシコといっても面積は日本の5倍以上、さすがに物騒な雑踏の中心メキシコシティから行くティオティワカン遺跡には日本のツアーバスを利用しましたが、ユカタン半島カンクーンは別世界です。明るく抜けたような空、真っ青の海、これに真っ白な砂浜が飛行機から見えます。海岸の反対側はまるで緑の海の様な森林が広がり、その中からいくつかのピラミッドが頭をのぞかせるのが、大隕石の落下地点、マヤ文明やピラミッド、神秘的な水を湛えるセノーテで有名なリゾートのカンクーンです。安全と見えるので、と言うよりあらかじめアレンジしていなかったのでホテルまでタクシーに乗ります。これまたハンサムで結構マッチョな運転手。
(メキシコ カンンクーン)
ワイフと娘はニコニコです。早速彼は周辺の観光説明をしてくれ、自分を車付で雇わないかとの提案。1日$25くらいに記憶していますが、米国や日本に比べればチョイ乗りの料金。勿論ガソリン込。チェックイン後には海岸へ行って彼の所有するカタマランヨットでセーリングして沖合で海水浴、何と彼はこのカタマランで時折フロリダまで買い物に行く事があるとか。その後セノーテに移動してもう一度泳いでシャワー代わり。翌日はピラミッド巡りやマヤ人への家庭訪問やら、彼の知り合いを動員しての歓迎でした。
特筆はカンクーンの蠣です! 蠣と言えば広島や松島の日本の特産品という概念があり、南のものは中毒が恐ろしいとしてあまり食べないものでした。ところが、ホテルのバッフェには山の様に蠣が積み上げてありました。元来貝類好きの小生としては我慢がならず食べだしたのですが、これが美味しい!
海水温度がさほどに高くないせいか、海水のうまさと香りに満ち、取り立てのしこしこした歯触りにあっという間に25個。元来臆病なワイフまで、あまりの小生の食べっぷりに恐々と『明日まで貴方が問題無いようなら食べてみる』と言わせたほどでした。翌日、翌々日と食べ続けましたが、家族全員全く問題ありませんでした。
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