ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー

2018-08-24 23:09:02 | あ行

 

もうご覧になった方、いますよね?

驚かれたんじゃないですか?(笑)

 

「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」68点★★★★

 

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ギリシャ、エーゲ海に浮かぶ島。

ソフィ(アマンダ・セイフライド)は

母ドナ(メリル・ストリープ)の夢だったホテルをついに完成させた。

 

オープニングパーティーを控え、喜びで一杯なはずのソフィだが

ニューヨークで単身、勉強中の夫(ドミニク・クーパー)と微妙にすれ違う日々が続き、

心はさまざまに揺れていた。

 

そんなときソフィは思わずにいられない。

「ママがいまの自分だったら、どうしてた?」

 

そんなソフィの想いが、若き日の母(リリー・ジェームズ)の日々を

みずみずしく蘇らせることになる――。

 

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前作から10年(! )

エーゲ海に浮かぶ島に暮らす母ドナ(メリル・ストリープ)と

その娘ソフィ(アマンダ・セイフライド)が

自分の父親かもしれない3人と出会う――のが前作でしたが

 

えーと、今回は・・・・・

え? メリル・ストリープ、死んでるのか!

 

 

前作ってそんなオチだっけ?と、一瞬考えてしまいましたが

いや、それが10年の歳月、ということなんですね(まあ裏事情を勝手に想像してしまいますが・・・・・知らないけど・

 

で、今回は娘のアマンダ・セイフライドと

若き日の母(リリー・ジェームズ)が話の主役。

 

母が3人のパパたちとどんな出会いをしたのか、

どんなに生き生きと、人生を精一杯生きていたのか――が描かれ、

それがアマンダの現代パートと入り交じり、交錯していく。

 

若き日の母を演じるリリー・ジェームズは

メリル・ストリープの面影に引きずられてる感もあるけど(苦笑)

快活で可愛らしいし

 

アバの曲もダンスも満載。

けっこう知らない曲もあったけど、鉄板の「マンマ・ミーア」そして

「ダンシング・クイーン」の盛り上がりもちゃんとあって、安心しました。

 

なによりようやく後半、3人のパパのうち、コリン・ファース&ステラン・ステルスガルドが登場して

「よし!」って気になりました。

 

てか、もはや、彼らが踊ってるだけで微笑ましかったです(笑)

 

★8/24(金)から全国で公開。

「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」公式サイト

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輝ける人生

2018-08-24 02:06:49 | か行

 

やっぱり「ハリポタ」って

ホントに“イギリス名優年鑑”みたいなものだったなあと。

 

「輝ける人生」74点★★★★

 

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イギリス・サリー州の豪奢な邸宅に暮らす

60代の専業主婦サンドラ(イメルダ・スタウントン)。

 

充実の中流セレブライフを送っていた彼女は

しかし、あるとき夫の浮気を知ってしまう。

 

激怒したサンドラは家を飛び出し、

10年近くも疎遠だった姉ビフ(セリア・イムリー)を訪ねる。

 

自由気ままに生きるビフはロンドンの古い団地で独身ライフを満喫し、

サンドラとは正反対のタイプ。

 

そんな姉に反発しつつも

サンドラは姉との暮らしで、見失っていた自分自身に気づいていくのだが――。

 

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超・良作「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」(14年)の監督作。

うん、これもいい映画。

 

夫の浮気にブチ切れて、姉の元に転がり込んだ60代の専業主婦。

豪邸から団地暮らしになり、タイプの違う姉との生活ですったもんだしながらも

自分自身と人生に気づいていく――というストーリー。

 

実際、展開は読めるところもあり

セリフはやや凡庸だったりもするんです。

 

それでも!

やっぱり「ダンス」や「音楽」は、最高のワクワクをくれるし

なにより

生きること、楽しむことに貪欲な姉ビフのキャラクターがいい!

 

彼女の輝きに、観ているこちらも照らされるようでした。

 

71歳のリチャード・ロンクレイン監督は

こうありたい!と思わせる「シニアライフ」を

リアルに描くのがうまいんですね。

 

生き生きと楽しいビフのまわりには

親友のチャーリー(ティモシー・スポール)をはじめ

自然体の「おもしろ人」が集まってくる。

もちろん、各人いろんな事情を抱えていたりもするけど、

彼らはそれぞれが「個」として立っている感じがする。

 

ビフのオンボロ団地で

そんな仲間たちがクリスマスを祝う、その楽しそうなこと!居心地よさそうなこと!

ああ、こんなシニアライフを送りたい!と思いました。

 

イギリスの名優たちの競演も見どころで

イメルダ・スタウントンは「ハリポタ」のピンクの衣装のドローレス・アンブリッジ役で知られているし、

ティモシー・スポールも言わずと知れた「ハリポタ」のペティグリューですからねー。

 

そして

死を恐れる妹サンドラに姉ビフが言う

マーク・トウェインの言葉の引用が、けっこう残りました。

「私は生まれるまでずっと死んでいた。でもなんの不都合もなかった」

――達観!

 

★8/25(土)からシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

「輝ける人生」公式サイト

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