正直、感動した。


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映画「Ryuichi Sakamoto:CODA」77点★★★★




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3.11後、5年間の坂本龍一氏に密着したドキュメンタリー。
おもしろかったし、かなり感動しました実際。


冒頭、津波で残ったピアノとの対峙や

原発反対デモから始まるので



最初は「メッセージ色」が強いのかと思ったんです。

でも、違う。

そのままカメラは自然に
彼の自宅(兼スタジオなのかな)に入っていき

2014年に自身が中咽頭がんを患った話になる。
「え?病気で回顧モード?

これもまた違う(笑)

そして映画は
被災地で弾く戦メリから、
彼がインスピレーションを得ている
タルコフスキーの写真集、(ワシ、オリジナルじゃないけど、同じの持ってるよ!


撮影当時、頼まれていた「レヴェナント」の曲作りから
自然とYMO時代、戦メリ、ラストエンペラーの名曲へと
映画の映像と音楽で振り返られていくんですね。

こうやられると、
やはり名曲だとしみじみ感じるんですよ。


「ラストエンペラー」ジョン・ローン、好きだったなあ……。

監督は日本人の母とアメリカ人の父を持つ
スティーブン・ノムラ・シブル氏。
ワシと同じ1970年生まれだそうで
ああ、たぶん、同じような“サカモト体験”をしてるんじゃないかなあ!

中学時代にちょっと遅いYMO体験をし、

リアルタイムで「戦メリ」がきて
高校時代には「ラストエンペラー」を見てたはず。
だから断然、
「映画音楽」=坂本龍一が強い世代なんじゃないかなあと。

そこの共鳴度、高かったなあ。

気難しそうな“教授”が
音作りの様子や住まいの風景もオープンに撮らせているし
なにより
闘病後、スマートになり、
若々しさとエネルギーを得たようなその姿に、
そして、なにか「達観」の域を感じさせる穏やかさに
こちらが「やすらぎ」をもらったような
不思議な気持ちになりました。


★11/4(土)から角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開。
「Ryuichi Sakamoto:CODA」公式サイト