ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール

2015-08-01 14:12:19 | か行

気になってはいたんだけど
やはりど真ん中だったかワシに(笑)


「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」71点★★★★


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スコットランド、グラスゴー。

心療病院に入院中のイヴ(エミリー・ブラウニング)は
音楽が大好きな少女。

あるとき彼女は病院を抜け出し、
街でギタリストのジェームズ(オリー・アレクサンデル)と出会う。

彼にキャシー(ハンナ・マリー)を紹介されたイヴは
三人で音楽を作ることになり――。


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なんとまあ甘酸っぱい映画でしょ。

男1女2の、どうなるでもない関係も、
ボーダーシャツもちょいダサなアノラックも

1980年代後半~90年代前半に
このへんの音楽カルチャーを通ってきた身には
あーあ、やられた(笑)


音楽ってホントに自分のいた時代に
反応してしまうものだなあと。

たとえば
「チャップリンからの贈りもの」の音楽は
アラウンド70代には特別な思いをもたらすようだし
(先日お会いした佐伯チズさんも、ものすごく気に入ってた!)


「ラブ&マーシー」

ワシよりちょっと上のアラ50代かなあ。

で、これはど真ん中。


でも、決して昔話じゃなく
いまもオシャレ最前線であろうところが
すごいっすね。


監督は1968年生まれの
スチュアート・マードック。

バンド「ベル・アンド・セバスチャン」のフロントマンで
「プラダを着た悪魔」「JUNO/ジュノ」「(500)日のサマー」などの
サントラにも関わってるのか!知らなかった。
なーるほどね~~。

ライブシーンとかだけでなく
日常のなかで歌が始まるあたりはミュージカルでもあり
しかも
俳優たちがちゃんと歌ってる。

特に
主演エミリー・ブラウニングの
ゆらゆらと甘く、でも安定してる声が魅力的。

ハンナ・マリーのそんなにうまくない?ボーカルにも
逆に超グッときますわ(笑)


ということで
1980年代後半~90年代の
“渋谷”(あえて系はナシ。苦笑)カルチャーをとおった人、
かつ
「いまはもう、あの時代は遠い……」って人に
強くおすすめ!(笑)


★8/1(土)から新宿シネマカリテほか全国順次公開。

「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」公式サイト
コメント
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