ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

昼間から呑む

2011-05-04 23:40:11 | は行

GW、昼間から呑んでますか~?
イエイ!


「昼間から呑む」74点★★★☆

当たればデカいけど
ハズレのダメージも大きい韓国映画。

しかしこれは……
おもしろかったす!



韓国、ソウル。

ある飲み屋で、
彼女にフラれた青年ヒョクチンを
なぐさめる飲み会の真っ最中。

飲みながら、仲間の男4人は
ソウルから近い観光スポットに
プチ旅行に行こうと盛り上がる。


が、翌日、
集合場所に現れたのはヒョクチンただ一人。(あるある、笑)


ヒョクチンはしかたなく
友人の紹介で
「肉、たっぷり焼いて歓迎してくれるぞ!」という
先輩のやっているペンションに向かう。


だが、到着してみると
先輩はとことん無愛想で
肉も焼いてくれない(苦笑)


だが、こんなのはまだ
悲劇の序の口だった―――?!



最高にナイスなタイトルに惹かれて見ましたが、
正直、
もっとダラダラななりかと、
いぶかしむ気持ちもあった。


しかーし!

テイストはイージーながら
予想外にしっかり作ってあって
いいじゃないすか!


格別、大事件が起こるわけではないんですが、
淡々とした描写のなかで

押しに弱い主人公が
どのシーンでも
「一杯だけ」「じゃもう一杯」という調子のまま、

ずるずると思いがけないドツボに
ハマッていく様子が相当に笑える。


資料に
「ジム・ジャームッシュに通じるオフビート感覚」
とあって
ああ、そうか!なんか似てるかも!と
膝を打ちました(笑)


外国人が「韓国映画」と聞いてイメージする
ベタさなんかはそのままで、

しかし、濃すぎると相容れない
微妙な部分に
うまくヨーロッパ的……いや
グローバルに通じるエッセンスが入っているというか

76年生まれのノ・ヨンソク監督、
なかなかさじ加減がうまいです。


日本円で100万円以下という低予算で
製作されたとのこと、
つくづく映画はお金じゃないってことよ。


当然ながら
主人公はじめ
登場人物たちの飲みっぷりもよく。


ぜひ、休日の昼間とか、
休日前の夜とか

存分に呑める状態での
鑑賞をおすすめします!


さあ、明日も昼間から呑むぞ~~!


★5/7からシネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋ほか全国順次公開。

「昼間から呑む」公式サイト
コメント
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