ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

再会の食卓

2011-02-05 13:44:39 | さ行
この女優さん
母方のおばあちゃんに似てるんですよ。

「ラストエンペラー」のときから
思ってた。

そしていま母にも似てる気が……(笑)


「再会の食卓」74点★★★☆


上海に暮らす
初老の婦人ユィアー(リサ・ルー)のもとに
一通の手紙がきた。

それは40年前に生き別れた
元夫からのもの。


兵士として台湾に渡った夫と
上海に残ったユィアーは
その後、中国と台湾の交流断絶で
別れ別れになったままだったのだ。


交流が復活したいま
彼は上海に帰ってくるという。

しかしユィアーには
すでに新しい夫や子ども、孫もいた。

子どもたちは反対するが
心の優しい現夫は
元夫を客人として招き
心のこもった料理でもてなすという。


そしてついに再会のときがやってきた――。



最初はもう
中国版「ナビィの恋」かと思いましたよ。

あまりにお人好しな夫と
「ええ?」という展開に
見る気失せそうになりましたが(苦笑)

そこからの展開がユーモラスで
魅せられました。


笑ってほろ苦く
やがて悲しき人生噺かな、という趣ですね。

2010年のベルリン国際映画祭銀熊賞
受賞してます。


監督のワン・チュエンアンは
1965年生まれ。

ジャ・ジャンクーらとともに
注目されている中国第六世代だそうですが


老年を描いてもしっくりくる
落ち着きと

軽やかさを持ち合わせてて
次作も楽しみです。


この映画では
家族の象徴となる“食卓”が
重要な要素となるので


ご想像どおり
そこに並ぶ上海家庭料理の数々が
大変、美味そうです!


リサ・ルーがグイッとやるのは
白酒(パイチュウ)だったかなあれ。


観た帰りは
もちろん、中華!


★2/5からTOHOシネマズシャンテ、Bunkamura ル・シネマで公開中。ほか全国順次公開。

「再会の食卓」公式サイト
コメント (2)
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